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2024年8月16日 (金)

極めて当然だけれど改めて重要な「個性」の質の大きさ フュージョンの時代へ

★工学院大学附属の教頭田中歩先生が同校中3のオーストラリアの研修から帰国して、メールを頂きましたが、やはり生徒のリアルな成長がすばらしかったようです。今度詳しくお聞きしますが、歩先生の生徒中心主義的な学習観(学習者中心主義と学校の公式用語では言っていますが、歩先生の教育活動は先鋭的な生徒中心主義だと勝手に思っています)はゆるぎないなあと感じました。徹底的に生徒が成長がする教育環境デザインをするのだけれど、歩先生の「知」は教師側から見た「学校知」ではないのです。経験的な知も学校知に回収されがちですから、そのような経験も大切にしていますが、学校を超える“One Earth”としての「超学校知」の環境もデザインしています。

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★学校知はクリエイティブティを支える基本的な世界の原理を学ぶところです。学習指導要領だけでは足りないので、工学院は破格のグローバル教育やSTEAM教育を実施しているし、その両方を探究活動にうまくつなげています。その基本原理を使うわけですから、生徒は同じように思い、考え、行動するはずなのですが、当然そうはなりません。

★それぞれ個性がありますから、それぞれ独特の思いと考えと行いが表出してくるのです。そこにクリエイティビティが生まれているわけです。しかし、学校知はやはり日本の国の制度的な制約は免れません。しかし、海外大学など進学する時、それ以外の知が必要になります。

★しかし、それは世界の基礎原理が足りないということではないのです。原理は世界共通ですから。では何が違うのか、それは「個性」です。当たり前のことを言うようでなんだということなのですが、でも実際は、その個性は主観的なことで、客観的な原理を優先するというアンコンシャスバイアスが意外とあるものです。

★歩先生は、生徒中心主義という活動を身体を張って遂行しているのは、この「個性」の質の大きさを大事にしているからです。だから、オーストラリアで成長する生徒の姿に感動できるのでしょう。もちろん、オーストラリアにもオーストラリアの学校知があるのですが、日本とはまた違うところもあるのです。世界を経めぐる工学院は、このズレを生徒が感じ取る対話力を育てています。

★このズレの融合体が、「超学校知」になるわけです。超学校知×学校知が、個性と社会貢献を生み出す工学院の教育なのだと改めて感じるわけです。フュージョンの時代です。

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