日々の暮らしに希望の持続可能性を(02)聖学院の2つの契約概念
★パリオリンピックを多くの方が応援しています。一方で、見ないという価値判断をしている見識者もいるということが話題にもなっています。選手がメダルを獲得したら称えつつも、それが目的ではなく励まし合い楽しむことが一番だと中高生のスケートボード選手がハグし合い笑顔で語ったりするすてきなシーンに感動しないわけにはいかない世界をメディアミックスよろしく私たちは共有する毎日ですね。
(聖学院の夜静かに姿を現す真理)
★実際にパリでリアルに観戦している方もテレビやSNSで観ている方も、このような様々な心の動きがあるのですが、この動きはどうして生まれるのでしょう。それは価値の相克が世界中で起きているからですね。このことは普段日常の中で世界中で起きていることなのですが、このメディアのイノベーションによって、一望共有することができてしまいます。
★それが、特別なオリンピックの時だけではなく、日々日常の中で起きているというコトを考え、想い、言語化し、自分の行動規範を生み出す価値意識をリフレクションするにはいい機会です。
★私が、聖学院の先生方をリスペクトするのは、このリフレクションを毎朝、毎授業、毎ホームルームなどで行っているからです。
★私立学校というのは、現行社会システムの中に立ちながら、遵法精神は持ちながらも、時の政治判断に迎合することはありません。だからといって反対勢力ということもありません。そういう20世紀の革命論みたいなものは考えていません。
★むしろ、マイクロアグレッションの逆のマイクロアファーメーション的な言動を教師も生徒もとることにより、身近な社会やがては世界にピグマリオン効果やハロー効果を生み出す教育出動をしています。
★なぜこれができるのか?私立学校というのは、オリンピック運営と同じように、創設者の理念、法律、道徳、団体独自のルール、メンバーや支援者のセルフスタンダードの総合的なルールの体系で運営されています。
★聖学院の場合は、建学の精神は、キリスト教主義です。しかもプロテスタンティズムですから、カトリックと違い、法律の上に自然法はありません。即神の法が存在します。とてもわかりやすいでのす。ストレートに社会的自由を守りながら真理を追究する互いの契約という信頼を作りながら生きていこうということになります。
★法律も道徳もセルフスタンダードも、微妙に環境や歴史や経済的側面が違うので、ちょっとずつズレがあります。建学の精神もそうです。ですから、そのそれぞれのズレを調整する動きが重要です。オリンピックの運営も日々その調整の話が喧々諤々メディアを経めぐっているわけです。
★聖学院に限らず私立学校も、日々同様の多様なルール社会でおこるそれぞれのルールのズレを調整しているのですが、最終的意思決定の際に、法律における人間関係の背景にある「コントラクト(契約)」と建学の精神、つまり聖書の「カベナント(契約)」の両方から意思決定をしているのが聖学院です。この意識を持っている学校は意外と少ないですね。
★民主主義社会では、悪法も法ですから、法改正の運動しながらも改正されるまではその法を遵守します。しかし、それでいいのかというクリティカルシンキングは、コントラクトではなく、カベナントの真理が基準にあるからです。
★聖学院の校長伊藤大輔先生の朝の礼拝のとき、行事のときに語られる言葉に力があるのは、その背景にカベナントを守る意志があるからでしょう。コントラクトは期間がきたら終了しますが、カベナントは永遠の関係性なのです。
★世界が平和になるには、コントラクトからカベナントを結ぶ言葉の力と行動力がポイントということなのです。それは日常の生活で行うことができることでもあるのですね。
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