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2024年7月 3日 (水)

中学入試タイプ別と大学進学準備タイプ別のつながり

★中学入試において、どのタイプで入試するかという選択判断をする時代にすっかりなりました。4科入試か新タイプ入試か、そのミックスかということですね。そしてそれと並行するように進化してきたのが、大学入試のタイプです。ここでは、国内大学の一般選抜と国内大学の総合型選抜と海外大学進学準備のそれぞれの条件を整理し、それと中学入試のタイプ別のつながりを考えてみましょう。

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★この3つのタイプの進学準備に必要最小限の条件は、6つです。

英語力

基礎学力の充実度

論理的思考の充実度

批判的・創造的思考の充実度

PBL体験充実度

リベラルアーツ的思考

★英語力は、一般選抜では、CEFR基準でB1あればぎりぎりなんとか合格できます。共通テストの科目に象徴される基礎学力の充実度は高ければ高いほどという目標が設定されます。論理的思考は、主張と理由と具体例があればすべての国公立大学の記述・論述はなんとかなります。批判的・創造的思考の充実度は、ほとんどいりません。PBLの体験もほとんどいりません。リベラルアーツ思考もほとんどいりません。

★私立中高一貫校で一般選抜で実績をあげているところは、だからといって、この最小限の基準だけを学ぶ環境を作っているわけではありません。実は海外大学進学準備に必要な条件を充実させているところも多いのです。ただ、一般選抜向けの対策は念入りですから、このタイプを受験する生徒が多いということなのです。そのような骨太の教育を受けた生徒は、大学や大学院で海外大学留学をする生徒も当然でてきます。ただ、このような学校に中学段階ではいるには高偏差値が必要ですから、高ストレスがかかります。この高ストレスをばねにできるか、苦しんでしまうかは、生徒によります。苦しんで入った場合は、意外と大きく飛躍する場合もあります。問題は苦しんだ挙句、選択を変えず失敗した時です。この生徒が中学受験加熱の象徴にされている可能性があります。

★このストレスをばねにできない場合、あるいは耐えられない場合、中には無意味だと悟った場合、中学校の選択を変え、そのようなストレスの呪縛から解放されたなら、大学の一般選抜で再チャレンジするもよし、総合型選抜で、好きなことを楽しみながら没入しながら豊かな学びができるもよしです。

★またそのような学校を選ぶときに、新タイプ入試で中学受験を楽しみながら入学すると、やはり総合型選抜や海外大学の道が開けます。

★かつては、基礎学力がないからとこのような新タイプ入試は批判されがちでしたが、それはかつてのAO入試や総合型選抜の時の批判と同様です。多様な入試タイプがあるのは、中学入試でも大学入試でも大きな流れです。悪玉ストレスをなくすという受験勉強は実は人権を守る話でもあるのです。精神的苦痛はその背景に何らかのハラスメントがあることは受験勉強だって同じなのです。

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