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2024年7月 7日 (日)

駒沢学園女子の学校説明会 わかりやすく丁寧なストーリーテラー集団 3年後ブレイクスルー秘密を公開

★昨日6日、駒沢学園女子(以降「駒女」)の高校の学校説明会が開催されました。講堂は200人以上の参加者でいっぱいでした。同時開催された中学説明会も昨年以上の集まりだと入試広報部の山口先生が教えてくれました。どちらに参加しようかと迷いましたが、中学説明会は高校の説明会よりも回数が多いので、また秋に訪れようと、高校の説明会に参加しました。今春から開設された英語コースの授業体験もあるということだったので。参加して、驚愕!すばらしい説明会でした。

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★受付から司会、体育祭のプレゼンまで、生徒会及び駒女生徒広報部のみなさんが運営していたのです。体育祭のプレゼン用の楽しくて迫力ある動画も生徒広報部の皆さんが作成したということです。先生方と生徒の皆さんの阿吽の呼吸がとてもいい雰囲気を生み出していました。参加した受験生・保護者のみなさんも、こんなに信頼関係ができあがっている学校の雰囲気には感動したと思います。

★実際に説明会のそれぞれのプレゼンを聞きながら、受験生と保護者がときどき目を交わし合い、これだよね、ここだよねと共感しているシーンがたくさんありました。

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★それにしても、1時間の説明会に土屋校長の学校理念の話をはじめ5つのトピックが説明されたのですが、実にわかりやすく、それぞれ短い時間だけれど、時間がないという焦りがまったくなく、むしろゆとりある雰囲気できっちり説明すべきことを収めていました。それでいて、参加者に問いかけて巻き込みながらTEDのプレゼンさながら。みなストーリーテラーとしての心意気がすてきでした。

★なぜこんな展開ができたのか?それは、先生方が思い描き、成長していく生徒の姿を共有しながら語っているからだと思います。好奇心旺盛で、自分の見つけた興味や関心あることを探究し、その成果を実装し、思いやりを持って行動していく生徒をそれぞれのトピックで語っているのです。

★それもそのはずです。そのような生徒が目の前にたっておもてなしをしてくれたり、司会をしたり、プレゼンをしたり、動画を作成したりしているのですから、自信をもって語れるわけです。

★今回の駒女の学びのトピックは、探究と英語コースがズームアップされていました。探究は、コマジョクウェストとライフデザインの2種類について説明されていました。コマジョクエストは生徒が興味と関心あることを「問い」化して深めていく学びです。ライフデザインは、女性としての生徒が自らの生き方を「問い」かけ、深めていく学びです。自分を見つめ深めていく。その自分が女性であるがゆえに男性に比べて生きにくい壁があることに気づき突破していくからこそ、自分を深めていくことができるのです。単なるよくある探究のお話ではなかったのです。

★生徒1人ひとりの生き方にぴったり合った探究だったのです。よく他の学校の教師は探究は難しいとか悩むのですが、駒女の先生方は今目の前の生徒の生徒自らが持ち込んだわけではない社会の壁を共に突破し、生きる道を歩んでいくわけです。探究という学びのデザインが難しいなどという課題意識はなかったのです。生徒の生きる道そのものに立ちはだかる壁こそが先生方にとっての課題だったのです。

★父親が前のめりになってプレゼンに耳を傾けていたのは、おそらくそういう駒女ならではの真実の学びが展開されていたからだと思います。

★それにしても、探究活動や英語コースの学びの中には、明らかに生徒が飛躍的に成長するプログラムの仕掛けが共通してありました。

★NHKで「ニュー試」という番組があります。世界の名門大学の入試問題をタレントの皆さんと研究していく番組です。正解が1つではない問いが取り扱われている番組ですが、生徒が飛躍的に成長するには、そのような問いをディスカッションしながら考えていく学びが徹底していることであることは、世界中で認められていることです。

★このことに気づいている日本の学校は実に少ないのですが、今まで高偏差値ではない学校が、このような環境を徹底的に実行していったら、3年間で飛躍的に伸びたというケースは多数なのです。

★NHKがそもそも知識ベースの問題を扱ってきたのに、ここ2年くらい「ニュー試」という番組にシフトしてきたのは、実はここに気づいたからですね。

★駒女はこの流れと共振しています。3年後が楽しみですね。駒女の学びの核については、また別の機会にコメントしたいと思います。とにかく素晴らしいということだけ明記しておきますね。

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