桜美林 探究と系統主義的な教科授業の化学反応を生徒が主体的に起こす
★昨日一般財団法人東京私立中学高等学校協会の常任理事会と理事会がありました。終了後、2時間ほど理事会に出席されていた桜美林の堂本陽子校長と対話をしました。ここのところ理事会終了後何人かの校長先生と対話の機会を頂きます。みなさんお忙しいので、そのような機会は珍しいのですが、この間もICUの校長中島先生と対話ができました。お二人との対話で共通している話題は、「不易流行」についてです。
(Bing作成)
★理念とその実現の関係性についてです。歴史に学びながらこれからの世界と教育について、さすが校長先生方です、大胆な気概と細心の気遣いの両方を融合させる広い視野深い眼差しで語ります。
★堂本先生は、不易流行という方程式の考え方は、聖書の次の言葉に象徴されると語ります。
「二人または三人がその名によって集まるところには、私もその中にいる。」マタイ18ー20
★美しい言葉です。堂本先生は、対話をすることによってそこに建学の精神が反映している世界が生まれてくるというのが「不易流行」なのではないかと。とかく伝統と革新と分けて、それを統合するというイメージになりがちですが、目の前の生徒が対話をしているそこには真理が現れてくるというのは最高の関係性ではないでしょうか!
★もちろん、だれでもがそうなるわけではありません。そういうシーンが学校中に満たされるような「対話」の学びを日ごろからしているからそれは可能なのです。たとえば、「さくらプロジェクト」という東北大震災の被災地支援を有志の生徒たちが3・11以降バトンを受け継ぎながら行っています。
★ある先生は哲学対話をし始めています。ユネスコスクールの活動も活発です。
★そして、中1から高2までの探究のプログラムがデザインされています。この探究のおもしろいのは、クリティカルシンキングがクリエイティブシンキングとカップリングされていることです。
★ 今年2月、桜美林高校で高校2年生による探究学習の発表会が開催されました。生徒たちは1年間の探究学習を経て、個人探究の成果を発表し論文集まで作成するようです。その発表で1人の高校生が「探究はなぜつまらないのか」というテーマを掲げました。登場のパフォーマンスなども斬新で、TEDさながらのプレゼンは聴衆を沸かせたということです。
★探究に対する不平不満なのではないのです。今の教育にありがちな探究ウォッシュのあり方をクリティカルシンキングしたうえで、好奇心旺盛になり創造性を刺激する探究とは何かをクリエイトしているのです。そして、その高校生の探究そのものが、そのモデルだというギミックが埋め込まれていたわけですね。
★対話を通してそこには真理が映し出されたわけです。まさに堂本校長の考える不易流行の方程式がそこにはあります。大事なことは充実した探究の環境が、さらにそれを超える探究を生徒たちが対話によって化学反応を起こして生み出していくということです。それを陽だまりの眼差しで眺めてながら指導しているのが桜美林の先生方なのでしょう。
★そして、一方で教科の授業は系統主義的学びをしっかり行っています。探究と教科のつながりはいかにしたら可能か?今どこの学校でも先生方は苦心しています。
★しかし、桜美林では、先生方が充実した探究のプログラムを実施し、教科の授業の創意工夫をすることによって、生徒たちが対話をしてそれらをつなぐ化学反応を起こしているのです。そこをつなぐところは、余白として生徒の主体性に任せるということなのでしょう。
★堂本校長は、有機的な組織をマネジメントして、生徒1人ひとりが成長する学びの場を先生方と対話しながら日々アップデートしている様子でした。桜美林は創設者夫妻が二人三脚で、グローバルな経験と見識と気概をもって作った学校です。その創設者夫妻の魂を受け継いで、すでに襲いかかってきているのですが、世の中にはまだ気づかれていないグローバルリスクに立ち臨む教育出動を開始しています。高邁な精神を胸に果敢に世の痛みに挑んでいる私学人。感動しました。
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