イエール大学と音楽国際交流(7)Whim’n Rhythm コンサート
★昨日の午後、めぐろパーシモンホールで、イエール大学のWhim'n Rhythm(アカペラチーム)のコンサートが行われました。八雲のグリー部及び声楽部との共演もあり、イエール大学と八雲学園の音楽国際交流のクライマックスとなったのです。
★2日前の朝から夕刻まで、イエール大学の学生(ただしくは5月に卒業しているので、卒業生。とはいえ、大学院に進む卒業生もいます)は、八雲の中3生と高2生と一日を過ごしました。卒業ツアーでもあるので、その後夜は浅草寺やスカイツリーを巡ったそうです。雨の降る中でした。日本に飛行機が遅れ夜中に着いたばかりでしたから、その日の朝から行動をして夜遅くまでと聞いて、コンサートは大丈夫かなと余計な心配をしましたが、昨日は早朝からリハーサル。さすがです。
★八雲学園での国際交流の時の服装はたいへんカジュアルでアメリカの学生そのものでした。しかし、昨日の朝のリハの時には、モードが変わっていました。練習用の服装だったのでしょうか。
★そして、午後の本番、登場してきたときには演奏会用の服装で別人という感じのモードチェンジに、目を見張りました。
★魂が1つになった響きはホール全体に、そして生徒(八雲生全員が参加、ROUND SQUAREからの留学生も)の心に響いていたのは、不思議なことに雰囲気で伝わってきました。
★グリー部との共演も成功でした。ソロの1人の八雲生は、実は今回の司会者です。高2ですから英語は流ちょうです。なるほどこういうことなのかと思いましたが、ソロはペアでやっていたので、同じような生徒がたくさんいるのだなあと。たしかにリハの時、部員全員がパートごとに分かれて話し合っていましたから、英語で対話していたわけですが、司会の様子をみて驚きの表現力です。
★というのも、曲名を英語で読み上げるだけの司会では、言うまでもなく、ないのです。メンバーに今の気持ちを話しかけたり、曲のテーマやイメージを聞いてみたり。ユーモアも交え会場を沸かせたり。イエール大学のメンバーとは英語で語り合い、即日本語に変換して会場に伝えたり。
★時間制限の中でのアドリブであることは確実でした。
★声楽部の生徒もイエール大学のメンバーと共演。もちろん英語の歌も歌いあげました。清涼感と哀愁。そして最後は八雲学園の校歌を会場全員で合唱。すばらしい音楽祭でした。八雲学園の数ある文化体験の1つとして、このようなクオリティの高い演出をサポートされる八雲学園の教師は、一般の学校にはいません。頭が下がります。
★そして近藤理事長校長の発想とその実現力もまた誰もできないでしょう。私が私立学校研究家を続ける大きな理由は、近藤先生の名言をいつも胸にしているからです。「本物、一流を生徒が体験すれば必ず善き影響を受ける。だからたくさんの本物、一流の体験を生徒ができるようにするのだ」と。多くの私立学校は、そういう気概を持っています。
★たしかに、2013年から始まったイエール大学との音楽国際交流の影響力はすさまじいわけです。このコンサートに触れて、グリー部が生徒有志によって、結成されることになったのです。そして、このグリー部は、英語に興味と関心を持っている生徒が集まるわけですから、自ずと八雲学園の英語の行事の英語劇や英語祭のパフォーマンスにこれまた善き影響を与えていきます。
★そして、このようなまず他の学校ではありえないイベントを作れる教師力をみて、ROUND SQUAREも加盟を認定していきます。RSはIBの創設者でもあるクルト・ハーンが、IBはプログラムがメインだが、そうではなく、ハイクオリティーの教育そのものを生成する世界の私立学校の連合体をつくろうという意志によって出来上がっています。近藤理事長校長は、この本物の教育、一流の教育と肩を並べる世界の学校になりたいという意思決定を即決し、またたくまに実現していったのです。
★RSの名誉会員である榑松先生が近藤先生の中学からの親友だったということもあるでしょう。一流・本物との出会いは、これまた一流・本物の出会いを数多くつくkるのでしょう。副校長の近藤隆平先生も米国大学出身で、八雲学園のここ10年間の破格のグローバル教育のシステムを先頭に立って、世界を飛び回って、全部自前で先生方と協力して制作してきたし、現在進行形でもあります。
★そして、RSの理念IDEALSの学問的な探究については菅原副校長の右に出るものはいないほど、深めています。それがRSのバラザを八雲に広める軸となっているわけです。そういえば、先日見学した八雲バラザミーティングのスーパーバイザーの役割を果たしていたのも、今回のコンサートの司会をした高2生でした。
★この高2生は、もちろんRSの国際会議に参加しているのです。ですから、イエール大学のメンバーと対話するのも本人は緊張していると語っていますが、実に柔らかくそれでいて対等に語っているわけです。
★実は、この国際会議に参加して八雲学園で活躍している生徒はたくさんいるのです。今回の声楽部の中にも同じ体験をしている生徒が部員です。ですから、イエール大学のメンバーと打ち合わせをするのも英語で行うのはわけもないのです。
★では、榑松先生と近藤隆平先生ばかりが奔走しているのかというと、そうではないのです。菅原先生が学年主任だったころの卒業生のボッサム先生が榑松先生や近藤隆平先生をサポートしながら世界を奔走しています。もちろん、今回のコンサートのサポートやイエール大学のメンバーの日本での生活もサポートしています。ボッサム先生だけでは13人ものメンバーをサポートするのはさすがに大変です。授業ももっていますから。そこで衛藤先生も協力します。衛藤先生と言えば、数学の先生なのですが、サンタバーバラのグローバルプログラムを創り上げるために米国と日本を年に何度も往復してます。当時は、ボッサム先生はまだ入学もしていなかったし、近藤隆平先生は米国留学中の学生だったわけです。
★ご紹介できませんでしたが、数多くの先生方がこのようにAll for One, One for Allの精神でスクラムを組んでこのような破格のグローバル教育を行ってきたのです。八雲も世界一の学校になるんだという近藤理事長校長の意志のもとに前進し続ける先生方と生徒の皆さん。この気概こそ、一流、本物です。
★1998年に、まだブリティッシュヒルズが立ち上がったばかりのころ、研修会を開催させていただきました。一泊二日の合宿形式でした。そこに参加してくださった当時若かりし横山先生に出会い、八雲学園の一流・本物の教育進化に魅せられ、同校をウオッチングし続けさせていただいています。八雲学園の一流・本物の軸を学んでいるからこそ、私立学校研究家(實吉先生に命名していただきました。そして實吉先生の出身校の同窓生に面白いと励まされ、≪私学の系譜≫を追っています)のコンセプトレンズを磨けるのだと感謝しかありません。
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