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2024年6月27日 (木)

Deschool化進む向こうはどうなるのか?独り言

★イギリスのパブリックスクール、インターナショナルスクールが日本にどっとやってきていますが、一方でN校は、S校に続きR校をつくるということです。さらにいくつかの自治体で公営塾をAIを使って開始しました。文科省も、現行学数指導要領を実施するのお並行してIB200校計画を実施してきたし、今年の4月から、省令改正で高校の74単位のうち36単位を柔軟に活用できるようにしました。今や日本の学校は脱構築の過程を歩み始めているのです。このことを「Deschool化」と呼びましょう。

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(制作はBing)

★この動きは、明治以来の国が主導の学校制度の制度劣化を補完する動きとして始まっているのでしょう。しかし、国による教育改革ではなく、現実の問題に対応するために、また問題があるから、そこから、いろいろな動きが生まれているのですから、教育改革というよりは、なし崩し的に生まれているのです。それゆえ、Deschool化と私の独断と偏見ですが呼んでいるのです。

★この流れはどういう方向に進んでいくのでしょう。善い方向に進むことを期待しますが、歴史は紆余曲折あります。その過程は結構悲惨な状況が起こるのも歴史のセオリーです。そこで、私立学校はこの絶望的状況を希望に変える不易流行を保守していくでしょう。

★一方公立学校は、教師不足、財政不足が深刻です。私立だって同じですが、経営時の自由と教育の自由があります。したがって何とかしよと各学校が動けます。

★しかし、公立学校は、自治体次第です。公設民営の学校はすでに生まれています。今始まっている公営塾は、やがて、教師不足ですから、午前中、体験ベースの授業が行われ、午後からは公営塾に知識の理解と活用を委ねるでしょう。財政的支援はするものの少ないですから、公営塾はAI教師と少ないスタッフで賄っていくでしょう。この先は、公立学校全てが公設民営という流れだってあるわけです。

★一方N校のような通信制高校は、もはや一つの自治体の高校生を集めているようなものです。もっと加速するでしょう。もはやデファクトスタンダードは確立されていますから、大学によっては、IBやAレベルを認定するように、N高卒業資格(必ずしも文科省が規定している日本の現状の卒業資格ではなくなるかもしれません)を入学試験の条件に入れるところがでてくるでしょう。これを決めるのは、大学次第です。

★文科省の制度の及ばないところで、つまりそれは法律で禁止されていないという論法で、Deschool化が進んでしまうのです。

★しかもグローバルと生成AIを活用することによって日本ではいろいろあるのですが、世界の学校はダイレクトに結びついてしまいます。

★私立学校自身も、学習指導要領をちゃんと守りながら、発展的なことをすでに行っています。善い意味でのDeschool化を行っているのです。

★そもそも、「探究」だとか「主体的・対話的で深い学び」とか「CEFRベースのCLIL」だとか導入したのは国です。Deschool化の多様化の時代はそこから始まっている、いや仕掛けていると言っても過言ではないでしょう。

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