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2024年6月24日 (月)

女子校の大切な意義 「鴎友・大妻・田園調布 三校校長座談会」新しい風が吹く

★先週の土曜日に、田調布学園の清水校長と大妻の梶取校長に別々の件でお会いしました。そのときに、5月30日に大妻講堂で、「鴎友・大妻・田園調布 三校校長座談会」を開催したのだというお話を奇しくも両校長からお聞きしました。内容についてまではお聞きしなかったのですが、お二人とも話題にしたというのには、よほどのインパクトがあったのでしょう。急遽定員の数を増やしたほどですから。

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★おそらく、女子校の多くの意義について、大いに語り合ったのだと思います。私は直接お話したことはないのですが、鴎友学園女子の校長柏先生については、私の信頼すべき教育ジャーナリスト市川理香さんの朝日新聞EDUAでインタビュしている記事を読んで、まっすぐに慈愛と創造と誠実という理念を教師と生徒と具体化している方であると推察します。同校には園芸という教育活動がありますが、まさに人を育てる知恵がここには凝縮しています。白い大根を掘り起こして本当に幸せそうな顔をしている生徒をこれぞ鴎友学園女子のキリスト教教育の象徴なのだとはっきり語りそうな雰囲気が伝わってきます。

★まさしく女子校の王道の先頭を歩んでいるわけです。実は清水校長も梶取校長もそれぞれ前任校は、男子名門校です。だからこそ女子校の善さや使命を十分に感じ取って話されたはすです。ですが、梶取先生は「柏先生には、僕らが気づかない話もされ、その大胆さに、なんかペースをすっかり持っていかれた感じだったよ。たいしたものだ」とボソッと微笑みながら語ってくれました。

★というわけで、すてきな鼎談だったのでしょう。さて、女子校の意義ですが、まずは一般的なことについても話されたでしょう。それについては、女子校の意義ついて調べてほしいと生成AI❝Bing❞に聞いてみました。するとこう回答してきました。

自己肯定感と自己実現:
女子校は、性別に関係なく自分らしさを思い切り出す環境を提供します。異性受けを気にせず、自己肯定感を高めることができます。
男女の成長カーブが異なる時期に女子に手厚いケアができ、思春期に様々な経験を積むことで、その後の人生に大きな影響を与えます。

リーダーシップの育成:
女子校は、女性のリーダーシップを育てる場です。男子学生と比較して、女子学生はネットワーク型の組織を作る傾向があり、自己発信力が高い。無意識の性別役割分担がないため、女子校での経験が、女性のリーダーシップを後押しします。

ジェンダー平等と理系分野:
理系分野の女性をエンパワーするために、女性の研究者・教員が必要です。また、中高の理科や数学に女性の先生を増やすことも重要です。
女子校は、女性が自己実現し、理系分野での進学を選ぶための環境を提供します。

受験生との関わり方:
受験が終わっても子どもとの関わりを続けることが大切です。テスト結果よりもプロセスを褒めることで、良好な関係を築りましょう。

女子校は、個々の成長と社会への貢献を支える重要な場所と言えるでしょう。

★これらは、いろいろな記事で書かれていることですね。おそらく3校長は、これらについても語りながら、AIの最後の一文について掘り下げて話されたと推察します。「個々の成長と社会への貢献」というところです。

★清水校長は、「教科横断」のことについて語られたのではないでしょうか。田園調布学園の「教科横断」は実は個々の精神の成長を促すためのものでもあるのです。たとえば、国語が得意で理科が不得意な場合でも、2つの教科が横断的に展開されることによって、自分が気づかなかった理科の面白さについて気づくということがあるそうです。このような体験こそ、心の壁を崩して成長することの本質的な発見なのですが、これを社会に対しても適用したらどうなるか。多くのアンコンシャスバイアスが解除されていくことでしょう。女子校ならではの知性の柔軟性ということでしょう。

★梶取校長は、声楽家でもあり、学びを言葉と身体性の相互関係からアプローチしています。実利主義や実益主義や受験主義ではなく、リベラルアーツをベースにした体験した事柄を多角的に見て、対話しながら理解を深めていくプロセスを丁寧に行う女子校ならではの教育について語ったでしょう。男子校の場合、客観的で科学的な知に偏りがちですが、内面から湧き出てくる主観的な思いも大切にできる豊かな非認知的な能力を発揮している生徒の姿を見守っている感じです。

★柏先生は、隣の学校の創設者河井道のようなタフな女性像と重なるし、神谷美恵子のような献身的活動と大きな知恵を有した女性像に重なります。どちらも鴎友学園女子の人間像に重なります。新渡戸稲造や内村鑑三に薫陶を受けた創立者がつくった学校はいくつもありますが、まっすぐに彼らの精神を継承する学校は鴎友学園女子なのです。それを再び想起させてくださるのが柏校長だと推察します。

★いずれにしても女子校の意義の一般論を超えてそれぞれの独自の女子校論を語る3校長座談会。次回チャンスがあれば参加したいと思います。

 

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