中学入試で「シンプルな考え方=コンセプトレンズ」を身体化する学びができる
★中学入試準備の学びはいろいろなやり方があります。中学入試問題から逆算して、小学校低学年にもできるようにブレイクダウンして、徐々にハードルをあげるカリキュラムデザインが一般的でしょう。これはできる子にとっては、どんどん難問に挑戦していき楽しめます。しかし、一方で、躓き始めると、進めなくなります。ここで必死になるわけですから高ストレスになるのは当然です。
★これは実は何も中学入試に限らず、大学入試準備の学びも一緒です。つまり、学習指導要領も同じなのです。ですから、個別に補習することが必要だったり、ピアインストラクション(PI)などの創意工夫がされています。あっ!PIは意外と実施されていないかもしれません。
★もしPIをやると、考えるコツみたいなものがそれぞれの生徒の中に宿り始めます。身体化されるわけです。ただし、これは、自分でどんどんできる子も宿っています。PIによって宿ることもあります。個人指導でも宿ることはあります。
★しかし、このコツ、つまりシンプルな考え方=コンセプトレンズを身につけられるようにというビジョンがあれば、多くの生徒が自覚的に身体化していくことになります。
★そして、このコツは、1人ひとりによって微妙に違います。最大公約数の5つの視点はあるのですが、それを教えても身体化しないのです。
★3歳の子どもがラジコンスタントカーで楽しんでいる場合、ここに「0」「1」の真偽の計算を自動化しているなと教師が意識し、コントローラの操作を対話しながら、楽しみます。もちろん、真偽の論理を教えるわけではありません。
★小学5年生とスマホの通信の波形を見える化して、直角三角形とどうかかわるか尋ねてみたりしてみます。別に三角関数を教える必要はありません。しかし、この教師の意図は、やがて真偽の論理や三角関数を理解できるようになることではないのです。その単元に出会ったときに、経験が結びついたり、結構シンプルな考え方で解けるなという感覚が身に付くことが必要なのです。
★この感覚が、あらゆる局面で活用できるようになることがポイントです。もし、それができるよういになったら、コンセプトレンズが見事に身体化したことになるでしょう。身近なものには、電子顕微鏡にそのコンセプトレンズを装着して考えるとよいし、遠くのものには電子天体望遠鏡にそのコンセプトレンズを装着するとよいわけです。
★そんな自分なりのコンセプトレンズを身につけることを、GLICCでは、国語と算数と英語で学びながら実施しているのです。本日21時から、盟友のGLICC代表鈴木裕之さんと対話します。GLICCで学んでケンブリッジや東大、一橋、早稲田などに進学した帰国生が身体化していったコンセプトレンズですね。
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