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2024年5月 9日 (木)

自分を生み出す時空 香蘭・駒女・かえつを例に

★各私立学校には、生徒ももちろん教師も自分を生み出す時空の拠点があります。授業でも部活でも生徒会でも多様なプログラムにおいてでも、自分を生み出しているのですが、それらは目的が明快ですから、その目的と自分の関係性の中で自分を生み出していきます。一方で、いったんあらゆる目的を解除して、そのうえで世界全体に結びついていく自分を生み出す時空の拠点が私立学校にはあります。

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(左から、香蘭女学校のチャペル、駒沢学園女子の照心館、かえつ有明のBLOOM)

★香蘭女学校のようなキリスト教系の学校は、チャペルとか聖堂とかがあります。礼拝やミサをあげる場であるととともに、ひとり瞑想して世界と自分のギャップを感じながら、そのギャップをいかに縮めていくか洞察する場であると同時、世界の痛みを感じ自分をどうするか想いを馳せる場所でもあります。

★駒沢学園女子のような仏教系の多くには坐禅をする場所があります。ここも内省の場です。外国人には魅力的なパワースポットです。

★かえつ有明のように宗教系でない学校でも、あらゆる教科活動を越境する対話をしたり自分を見つめたりする場がああります。やはり世界と自分の関係性に気づいていく場でしょう。

★もちろん、あらゆる場所が自分を生み出す時空に変容できます。しかし、私たちは旅をしたり、山登りをしたり、森に入っていったり、非日常的な物質的な時空という型に守られながら、自己内省する場も求めます。その時空の中で、新たな自分に出会えます。

★もともとあった自分なのですが、それに気づいていなかったという場合が多く、気づいたときにその瞬間新たな自分が生まれているという感覚になるでしょう。もちろん、こんな自分が在ったのかと思うような変容もあります。それでも、もともとなければ生まれてくることはなかったでしょう。

★人は、未完の自分を完成に向けて生き続けると考えることもできるし、本来の自分に帰還していくと考えることもできるし、自分の才能の発見と開花への道行と捉えることもできるます。このように自分が生まれてくるという感覚は、様々なのですが、人は、ふだんは小さな目的から壮大な目的まで、いろいろな目的に向かって走っています。ときに、立ち止まって、すべての目的から放たれて、世界の響きに心身が包まれる時間と空間はなぜか必要です。人それぞれパワースポットは違いますが、それを探すシミュレーションとして、上記の写真様な時空が私立学校にはあるものです。

★パワースポットとは、あらゆる目的に向かって走る時の「やり方」へのこだわりから解除され、新たな「在り方」を覚醒し、再びそこに向かって「やり方」を見出す時空です。マインドとスキルの永劫回帰ですね。

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