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2024年5月29日 (水)

駒女で伸びる理由

★駒沢学園女子(以降「駒女」)に入学した生徒の伸び率というものの測定器があるとするならば、その針は平均的な伸び率をはるかに超えることは間違いないでしょう。駒女の生徒が伸びるとは、いわゆる学力だけではなく人間力も含めその両方です。なぜそうなるのか?まず環境がよいですよね。自然豊かで施設も多様な学びができる創意工夫がされています。自分を見つめる坐禅をする空間もあります。近未来都市構想をするときに必要な庭園発想の空間もあります。このように、学力と人間力を統合するキャリア教育の環境が他校にはないほど優れているのです。

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★グローバル教育やICT教育も行われ、高大連携や海外留学など外部団体との連携も年々充実しています。このようなネットワークを広げていくことができるのは、実は授業と探究が有機的につながっているからだと先生方は語ります。つまり教科横断的にあるいは有機的に結合しているわけです。ですから、拡張する結合子がいっぱいできあがっています。

★それと中学の時の生徒支援の方法と高校からの生徒支援の方法が明確に意識されてデザインされいるのも驚きです。これができるのは、先生方が生徒1人ひとりの様子を心身の側面や人間関係づくりの側面、モチベーションの側面など多面的に理解しているからです。ただ、そうなると本当に生徒1人ひとりに違う学びの支援や成長の支援を考案し実施してくので、外から見ているとたいへんだなあと思うわけですが、教育とは大量生産の工場ではないのですから、1人ひとりカスタマイズするのは当然ですと先生方の気合に圧倒されます。

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★授業でも探究でも、中学の段階では、リサーチの方法、文章の書き方、対話の仕方、プレゼンテーションの仕方など学びの基礎を生徒1人ひとりが活用していけるようにアドバイスをしたり環境設定をしたりすることができるのは、1人ひとりのことがよくわかっているからだと思います。

★それから、おもしろいのは、「カタツムリには意識はあるでしょうか?」というようなケンブリッジ大学の口頭試問で出題されるような正解のない問題は喜んで生徒は取り組むというのです。そのようなマインドセットがされているのも、生徒1人ひとりに寄り添っているからでしょう。

★さらに、生徒同士話し合いながら、1人ひとりのアイデアをブレインストーミングしていくそうです。それは、それぞれの得意な能力を出し合っていくからできるというのです。それぞれ自分が好きだと思っていることや興味関心のあることを追究していく普段からの学びがあるからこそ得意な能力を発揮できるのですと先生方は語ります。

★One for All, All for Oneという有名な言葉がありますが、まさに駒女の生徒さん同士の関係性を現すのにぴったりの言葉だと感じました。そして、今回先生方のプロジェクトでの対話に立ち会わせていただいて、確信したのは、先生方の関係そのものがOne for All, All for Oneの柔軟で堅固な関係になっているということです。

★このように、トータルなシステムが循環して有機的に結合しているわけですから、受験生・保護者が訪れたときに、「学校の雰囲気」に魅了されます。「教育プログラム」も多様なものの見方や感じ方が内側から生まれてくるし、視点も高まっていくようにデザインされているのも魅力です。そして何より、教師と教師の関係性、生徒と生徒の関係性、教師と生徒の関係性が良好だというのは、学園生活が楽しいし安心感があります。

★学校説明会に参加すると、たくさんの有志の駒女生徒広報部の生徒さんがおもてなしをしてくれるので、その様子を見て感動することができるでしょう。

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