功利経済主義的な学校の成長
★私学の建学の精神は、功利経済主義的な精神と倫理経済主義的な精神の二つがあります。いずれも明治期に生まれています。これに対して国家経済主義的な精神は、官学の系譜で、現代では教育行政がコントロールしています。最近では、いずれの経済主義でもない贈与的経済主義が語られ始めていますが、現状私立学校はそこまでの学校はありません。まずは功利経済主義的な学校組織の成長については、下記のような図を描いてみました。
★改革を考えている功利経済主義的な理事長と全体道徳主義の校長がいる場合、理事長は功利経済主義的教頭を設定します。学内にいなければ外部から雇用します。この教頭によって、新体制を創るようにコントロールします。校長は全体道徳主義だから、その新しい体制に不安を感じ、伝統を守ろうとしますが、このタイプは物語りますが、行動的ではありません。
★功利経済主義は戦略的に動くので、その隙に、校長の引退の道を用意します。校長を支える全体道徳主義の教員は、校長と共感するもやはり動かないのです。功利経済主義は、そのような状況を破壊するために自分たちと利害が一致するエゴ道徳主義の教員を臨時雇用します。
★改革の見通しが立った時、全体道徳主義の校長は花道を歩くように仕掛けられます。その後、理事長と同じ功利経済主義の教頭が校長に収まります。さらに、改革が軌道に乗った時点で、エゴ道徳主義の教員の契約は更新されず、少しトラブルになったりします。学校を安定させるため、倫理経済主義の教頭と教員を雇用。革新的な体制を持続可能にするために功利経済主義の教員も雇用。全体道徳主義の教員は、新教頭にコントロールされ、定年を待つか、辞職していく道になります。
★功利経済主義的な学校組織として成長し続けるには、教頭が倫理経済主義的で、学校を安定させる必要があります。このタイプの学校組織の理事長や校長は、コンサル型の素養があるので、ほかの学校の理事や学園長になり、同じようなタイプの学校づくりの野心を燃やします。
★全体道徳主義的な学校組織は、受験市場でサバイブしにくいので、彼らがコンサルに入ろうとします。すると、上記の図と同じような循環が生まれます。
★彼らは、倫理経済主義的、つまり渋沢栄一型学校組織にも「倫理」を全体道徳主義と錯誤して、アプローチしますが、いなされる場合が多いのです。しかし、自分が錯誤していることには気づかきません。この功利主義タイプが、極端にリバタリアンの場合は、現状の受験市場では信用されません。
★企業の場合だと、莫大な利益を獲得すれば、リバタリアンであろうとデファクトスタンダードになるので、勝てば官軍ですが、学校は定員が決まっているので、莫大な利益を生むことはできないので、デファクトスタンダードを作れず、一過性の話題を呼んで終わることが多いですね。
★しかし、それは現状の受験市場の枠内にいるからであり、ある広域通信制の学校のように万単位で生徒を集めてしまえば、私立学校はなすすべがないのです。行政による規制に期待するしかありません。
★成長のタイプにはいろいろあるわけで、どの成長が自分の価値意識と響き合うかは、受験生・保護者次第です。
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