香蘭女学校 鈴木弘校長 日本の学校はまだ始まったばかり、不易流行のダイナミズムはいよいよこれから
★文科省は、「令和の日本型学校教育」と表現を使って、現行学習指導要領の実現を促進しようとしていますが、「日本型」というところが、私立学校と大いに違うところです。香蘭女学校の校長鈴木弘先生のインタビューをしに先日行きましたが、日本の近代教育は国と私立学校の両方が紆余曲折しながら、現在進行形で、完成などしていない。まだまだ200年もたっていない新しい領域なのだと。だからこそ不易流行のダイナミズムが必要だということです。
★香蘭女学校は、英国宣教師が根づかせたイギリス聖公会の学校です。初期の校舎は木造でしたが、その建築設計は、鹿鳴館を建設したジョサイア・コンドルです。今旗の台にある校舎は赤レンガづくりのかわりらしい校舎です。ジョサイア・コンドルの作ではありませんが、丸の内駅舎をはじめ、その界隈は、赤レンガづくりの建物が当時ひしめいていました。コンドルとその弟子によるものです。
★ジョサイア・コンドルの鹿鳴館は、アールヌーボ的な繊細で優雅で自然と調和した建物だったらしいのですが、建築をアートとして理解できなかった国が、威風堂々と列強を迎え撃てるるような、つまりマウントをとれるようなものでないから、コンドルを排除してしまったのです。
★しかし、建築とアートを愛し、なおかつ日本のアートに造形が深く、英国と日本の文化や精神を融合したコンドルのアイデアにほれ込んだのは、当時の三菱で重責を担っていた慶應義塾出身者です。となると当然英国正教会の宣教師も慶應義塾とは縁が深いわけですね。
★もちろん、現在大学としては同じ聖公会の立教大学との連携の絆が太いですが、要するに、国とはまた別の私学の精神をベースにした教育を不易流行よろしく130年以上も脈々と続けてきたのが香蘭女学校です。
★日本の国がようやく大きな壁にぶつかり、国の教育も変わろうとしています。私学も不易流行の精神をテコに変わらないものを深く追求し、変わるべきものは大胆に変えていくのだという鈴木校長の気概は実に痛快でした。詳しくはshuTOMOに投稿しようと思います。
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