ルビンの壺としての内発的モティベーションと外発的モチベーション 学問知を実践知に適用する時代
★学校に限らず、生涯通じていろいろな集団の中で大事にされているものは、知的好奇心、開放的精神、問い生成精神、GRITの融合体が内燃することです。内燃というわけですから、外から圧量をかけられたり、ニンジンをぶらさげられて動くのはどうよというのが最近の風潮です。たしかに、外発的モチベーションは持続しないですが、たいていの環境はカンフル剤さながらの外からの目に見える刺激です。
★しかしながら、内発的モチベーションばかりに目を向けると、少しオカルト的な雰囲気が漂い、間違った方向にいくこともあるのです。そこはバランス感覚とか平衡感覚なのですが、そういうと妥協だとか、曖昧だとか声の大きい人が圧力をかけてきます。
★でも、多くの社会課題は、白黒はっきりしないものが多いし、最終的には第三審級に判断を委ねるということが実際のところです。
★最終的にはこのような手段は重要ですが、私たちはもう少し、その手前でがんばりたいものです。
★21世紀型教育というのは、20世紀の哲学者や文化人類学者、文学者、芸術家などが20世紀型社会のシステムの弊害を認識し、批判する切り口を教育にいかに実装するかという動きでした。
★しかし、それがいつの間にか、外発的モチベーションより内発的モチベーションが大事だと、20世紀型社会と同じ発想になってしまいました。もちろん、内容は違うのです。20世紀型社会は、内面など主観でわからないのだから、目に見える道具で外発的モチベーションを生産しようとしてきたわけです。そのもっとも代表的な道具は、「お金」です。
★欲望の資本主義は、無限に「お金」を貪り食い続けたのです。そのような20世紀型社会に加担するような教育から離れようと、内省したのが21世紀型教育だったのですが、外発より内発という「二項対立」の欲望の資本主義のシステムそのものを超えることができないでいます。
★しかし、この「二項対立」のシステム、簡単に言ってしまえば、「勝ち組負け組」の二項対立の枠組はようやくあらゆる領域で批判されるようになりました。
★ところが、教育の領域では、この「二項対立」はわかりやすいので、新しい目に見える環境設定は21世紀型教育風なのですが、それは「二項対立」を覆い隠す外皮として戦略的に使われているだけという学校もあります。
★ですから、そうならないように、20世紀の哲学者や文化人類学者、心理学者、芸術家が見出してくれた「二項対立」を創造的に破壊するレバレッジポイントを活用する時代がやってきたわけです。
★そのレバレッジポイントの1つが、「ルビンの壺」です。あらゆるものは二項対立ではなく図と地の関係性によって成り立っているという発想。ヴィトゲンシュタインなら「あひるうさぎ」というメタファーを活用したし、エッシャーはトリックアートで表現しています。
★ということで、上記の図を書いてみました。説明はまた。
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