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2024年3月27日 (水)

不易流行の時代(06)建学の精神 心の勢い 心を燃やせ

令和5年度「私学教員のための組織マネジメント研修」で小田原に宿泊しています。組織マネジメントする変容する自分がテーマです。私自身は参与的観察者ですから、参加されている先生方の様子を心の目で感じています。同時に時間の余白で何人かの先生方と対話します。講師の方は自分を変える様々なアクティビティを行いながら、自分の生き様を語ります。学校中心の生活の先生方にとっては新鮮でしょう。

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★多様なアクティビティも先生方にとっては、ノウハウを持ち帰るというより、そのものを楽しんでいます。日ごろの重たい鎧を脱ぎ捨て、ありのままの自分を見出す心地よさが伝わってきます。

★自分を変えるといっても、実は自分の不易流行ということだなあと。ありのままの自分を見つけることができたら、心の勢いが湧いてきます。その状態を変容する自分なのだとつくづく感じたわけです。

★この研修の委員でもある成城学園の青柳圭子先生と1日目のプログラム終了後、10分くらいですが対話して、変容する自分について「思考コード」にしたらどうなるのか少し対話しました。気づきがいっぱいありました。

★そんなわけで、ふと夜中に目が覚め、セルフリフレクションしたり、facebook(私にとっては備忘録なので)を閲覧していると、川野泰周さんと 恩田勲さん共著の『クヨクヨしない すぐやる人になる 「心の勢い」の作り方』( 2024/3/13)を紹介する投稿があったので、kindleをポチりました。

★日本ではマインドフルネスがなかなかうまくいかないけれど、GAFAMなど米国ではうまくいっているという話だったので、今回の研修にもかかわるなあと。それに禅宗の僧でありお医者さんである川野さんとコンサルタントの恩田さんとの対話でもあったの、私学と今回のコンサルタントの講師の方との関係に似ていたので、おもしろそうだと。

★それで、なるほどすてきな研修だけれど、どこか違和感があるのは、そういうわけだったのかと腑に落ちました。

★基本川野さんも恩田さんも、日本人は、マインドフルネスを癒しだけもとめていて、心の勢いを生み出す働きに気づいていないと。ネガティブだということでしょう。ところが米国人は、もともとプログレッシブでポジティブだから、マインドフルネスで癒しを求めることによって、心の疲労は解消され、もともとある心の勢いが稼働し始めるのだと。

★ああ、この前提だなと。今回の講師の方も同じ発想です。もちろんそれでよいのだけれど、参加されている中堅の先生方は私学人の魂の継承者です。建学の精神を大切にしているのです。ですから、今回の研修で、ひごろの重たい鎧を解除するだけで、「心の勢い」が生まれてくるのです。

★建学の精神は、マインドフルネスで重要な「自慈」と「慈愛」の融合的な心の勢いです。

★ですから、私学人は、どちらかというと米国的なというか欧米的な文化が前提で、日本的な文化も大切にしています。

★建学の精神を共有しながら「心の勢い」を学内全体で燃やすにはいかにしたら可能かが私学の組織マネジメントのマインドとスキルであったのだと。今回の講師の方は、特に中高一貫という、全国の同学年の人口比率7%の文化についてではなく、93%の公立中学の心的構造を前提にしていたので、どちらにも共通するパーソナルな心の燃やし方については伝授されましたが、私学の建学の精神の共有による心の燃やし方は私学が独自に考える必要があるなあと。

★東京私学教育研究所の役割は、外部団体との連携と同時に、私学独自の創意工夫を橋渡しするにはいかにしたら可能かということもあるなあと明らかになりました。私学に属していない外部団体の方々に私学の不易流行を理解してくださいではなく、その前提を私たちが受容しながら、自己変換できるクリエイティビティをいかにしたら生み出せるのかということです。それがまた学びの本質です。「研修コード」の役割でもあるなあと。

★そして、それによって外部団体の方とさらに化学変化が起きることもあり、それは外部団体にとっても私学にとっても無形資産になります。

★建学の精神、不易流行の大切な意味について思い巡らす(このこと自体ドーパミンがあふれ出ますね!)機会になった研修でした。感謝です。それにしても、上記の本は歩くことも思考することも歌うことも耳を傾けることも、あらゆるシーンにマインドフルネスのチャンスを見出す面白い本です。「カタチ」ではなく「ホンシツ」であることがいい加減な私にはピッタリです(笑)。アッ、作者の方は決していい加減ではありません。誤解なきように。

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