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2024年3月19日 (火)

不易流行の時代(02)不易流行のシステム

★不易流行のシステムは次の図のようになっていると仮定します。私立学校の不易流行の共通システムです。それぞれの学校の建学の精神が、不易としての核を形成しています。その私学の存在価値であり、個性的な生徒も影響を受けます。

 

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★したがって、学校も生徒もコアを共有しつつ個性を形成していきます。そして学校もその生徒一人一人のコアと共振した個性の波動を受けて、学校自体も魅力を豊かにしていきます。それが伝統です。形骸化することもあります。それは、生徒の個性とコアが同調するからです。生徒の個性も学校の柔軟性もなくなります。

★しかし、個性と核が相乗効果を生み出せば、その伝統は即ち革新でもあります。これが不易流行の面目躍如です。

★この相乗効果を生み出すには、行事や部活があります。多様なプログラムがあります。それから内省する時間と空間の機会が設定されています。2013年以降は、これらに破格のグローバル教育とイノベーション教育が加わり、どこの私立学校も不易流行のパフォーマンス値を上げています。

★ただ、そのような外生的技術進歩があっても、「経験→内省→探究→・・・」の循環という内生的技術進歩がなければ、停滞します。

★この経験は体験学習の経験よりもっと広い意味です。内省もリフレクションではなくメディテーションのほうがぴったりきます。探究もインクワイリーではなくインベスティゲーションのほうがぴったりくるでしょう。

★多様なプログラムの領域では、探究はインクワイリーで。内省はリフレクションでしょう。そして具体的な体験。内生的技術進歩における探究はインベスティゲーション。

★私立学校の不易流行が柔軟で豊かに成長し続けているのは、この外生的技術進歩におけるインクワイリーと内生的技術進歩におけるインベスティゲーションがメビウスの輪のように循環しているからです。

★この循環は、最近経済学の中で見出されているし、人的資本とか社会的資本が重視されているので、理解されやすくなっていますが、まだ多くの人が気づいているわけではありません。しかし、気づいていなくても、不易流行が柔軟に豊かになっている組織、とくに建学の精神を大切にしている私立学校はそうなっているところがあるのです。

 

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