2025年変化する中学入試(01)2月1日富士見丘 過去最高の人気!2030年に向けて新しい学びの価値創造へ
★本日2月1日から東京・神奈川エリアの私立中学の一般入試がスタート。今朝富士見丘に立ち寄りました。パンデミック以降、塾の応援行列はなくなっていますが、吉田晋理事長・校長(日本私立中学高等学校協会会長)、吉田成利理事長補佐・校長補佐(明海大学准教授)をはじめ、多くの先生方がウェルカム(忠恕)の心で、受験生を迎え入れていました。
★「中学受験」の風物詩である塾の応援から私学の先生方が柔らかく声を掛け心理的安全を伝える「中学入試」ウェルカム・マインドに変化していたのです。富士見丘は総出願数過去最高です。もちろん実人数も過去最高です。保護者の学校選びの価値意識が大きく変わる気配を体験的直観で感じ入りました。
★首都圏模試センター出願倍率速報(2024年1月31日現在)によると、総出願数の前年対比124.2%、前々年対比162.1%の爆増です。実人数が過去最高になる勢いが伝わってきますね。
★4年くらい前までは、帰国生に人気の学校でした。吉田晋先生も吉田成利先生も英語が堪能ですから、海外からの客人も多く、模擬国連部の活躍も有名だし、グローバル探究で在校生が海外で活躍している姿を、帰国生は、外国での学校の生活体験と重ね合わせることができます。
★しかもインターコースという特別なコースがないにもかかわらず、高2の段階でほぼ全員が英検2級以上で、高3卒業時には準一級、一級取得者がたくさん出るのです。
★富士見丘という学園は丸ごとグローバル市民に満ちた場所なのです。それでいて、富士見丘は日本語のサポートも先生方が丁寧にサポートします。一般に帰国生は日本語のサポートがないことに不安になるものですが、富士見丘ではそれはないのです。生徒の中には、日本語を学ぶタイムマネジメントアプリを制作するエンジニアなみのクリエイティブクラスもいるほどます。帰国生にとって、ストレスのない学校なのです。
★しかも、IBなど導入していないのに、IBを導入している学校以上に世界大学ランキングの高い海外大学に多数合格しているのです。はじめは、帰国生が海外ネットワークだけで富士見丘の評判がとどろいていたのです。少人数で快適な学園はそっと帰国生圏内にとどめていたかったのです。
★日本では、まだ海外大学に行くには、IBシステムがなければ難しいと思われているし、開成や海城などのような偏差値の高いところでなければ受験すらできないというアンコンシャスバイアスがあります。
★しかし、世界ではIBよりAレベルの方が普及しているし、富士見丘のようなC1英語、PBL、STEAM教育と海外では学べない東洋的な(儒教的あるいは禅的)な倫理観を育てる学校システムを海外大学は高く評価しているのです。GAFAM自体がZENに影響を受けているのですから。
★それに、海外大学では偏差値は無意味な評価尺度です。それに、ようやく日本でもハラスメントという人権無視の環境に批判の目が行くようになりましたが、1つの大学が結果的にせよ数校の高校だけに偏ってたくさん合格させてしまうシステムは、グローバルシチズンシップの観点からは実は問題なのです。2030年ごろには、このことは問題視されることになるでしょう。学歴社会というシステム自体変わる必要があるという時代はすでにやってきていますが、それを制度上見直そうとなるわけですね。
★そして、そのことをいよいよ富士身丘が示す時がきました。それだけ英語力や外国語教養が身につく富士見丘です。国内の大学にも目覚ましい実績を出すことになりました。さすがに、国内の受験市場はそれを無視できなくなってきました。
★中学受験情報誌でも、注目され続けたここ3年間です。今年の中学受験生の6年後は2030年です。またまた新学習指導要領のタイミングにもあたります。グローバルと生成AIベースのDHハイスクールの路線は圧倒的なトレンドになるでしょう。大学入試も海外大学のようなシステムをどんどん取り入れるでしょう。総合型選抜はその序盤戦です。
★地政学的リスクと気候変動リスクとハラスメントリスクを解消する社会課題を思考する本格的な「探究」カリキュラムになるでしょう。
★偏差値のようなスコア主義から、才能を見出し豊かにするコンピテンシーベールの評価システムになるでしょう。個別最適かつ協働的学びはその伏線にすぎません。生成AIは、マイウィズダムAI=マイWAIというマイウェイパートナーと共に生徒は学んでいるでしょう。
★これからの6年の間に加速度的に変貌する日本社会。世界は日本と共に新たなコミュニティを再編成するでしょう。中学受験バッシングをする教育ジャーナリストもでてきました。それは、この2030年に大きく変わることをなんとなく予感しているからでしょう。
★実は、この未来予想は、富士見丘の高2の在校生が小泉信三コンクール次席を獲得して論じています。おそるべし富士見丘。彼女によると2030年以降の未来社会は、いまここに充実した高校生活としてすでにあるのだというのです。そして、それはポストモダン社会に対峙する新しい価値創造の場なのだと。
★今朝、富士見丘の正門で、受験生を迎える先生方の中に、同校のグローバル教育を牽引してきた佐藤副教頭、田中英語科主任をはじめ若い先生方にお会いしましたが、さりげなくPh.D.を取得していると吉田成利先生にささやかれた数学科の先生にも会いました。さらに成利先生からは、その数学科の先生をはじめミュージシャンの教師が多くなったと聞き及びました。
★この意味するところは、新しい本格的なSTEAM教育を展開しているんですよというサインなのです。言語と数学と音楽はリベラルアーツの重要な学びでもありますし。どうやら2030年以降の新しい教育は富士見丘からとなりそうですね。
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