22世紀型教育準備へ(17)工学院の校長中野由章先生のインパクト in 教務運営研究会「講演会・情報交換会」
★先日22日、アルカディア市ヶ谷(私学会館)会議室で、<教務運営研究会「講演会・情報交換会」 私学における教科「情報」のあり方と可能性>が開催されました。東京私学教育研究所がサポートする「教務運営研究会」の委員会は、工学院大学附属中学校・高等学校の校長中野由章先生にご登壇を依頼。中野先生は、情報分野でも広く活躍されています。学校のリーダーとしての視点と最先端の情報分野の視点の複眼的視野で「私学に求められる、特色ある、教科『情報』のあり方」についてラディカルな情報を共有して頂きました。中野校長先生は、実に柔らかく自由な発想でかつ緻密なデータに基づいて、深い考え方と一方で実用的で創造的破壊ともいうべきアイデアを語りました。
★参加された40人の先生方は、中野ワールドにすっかり巻き込まれていきました。DXハイスクールのアプリケーションの具体的かつ戦略的書き方は、手続きが煩瑣でハードルが高いからやめようと思っていた先生方にそんなアンコンシャスバイアスは捨ててしまえばよいのだという意志を生んでいました。
★何より、「情報Ⅰ」と「情報Ⅱ」は実質的には微差異の内容であることに気づかされてくれました。しかし、同時にその微差異な内容を受け入れるか受け入れないかによって、ICTのユーザーつまりコンシューマーに終わるのか、プロデュース側に立つかの大きな違いが生まれるし、文理融合ができるかどうかのレバレッジポイントであるコトを見逃すかゲットできるのかの差異が生まれるということが感動を呼びました。
★そして、当然その微差異を越境しようという意欲と意志を固めるのに、先生方が大きく頷きながら納得できる、情報に対する学習指導要領の見通しがどうなるのか初めから設定されていたことを丁寧な時系列と比較のデータ整理で示されました。
★今各学校で創意工夫されている探究学習を<Inquiry based Learning >として表し、それを<IBL>であると置換え、さらに結局<ICT based Learning>なのだと。つまり、<IBL>の二重の意味が2027年の新学習指導要領のグランドデザインになっていくことも仮説してですが示されたのです。
★そして、「だから、私学にとってはチャンスなのです。公立はこのようなIBLを実施するのはなかなか大変だというのは想像するに難くないでしょう。私学はやりましょう。ビッグウエーブに乗りましょう!」と高らかに謳い講演を終えました。
★その後、先生方は各チームに分かれてディスカッション。中野先生との質疑応答もありました。研修会終了後も、サイン会よろしく参加された先生方が行列をつくって質問されていました。うちの聖パウロの校長をはじめとする3人の先生方(皆女性教師です!)も駆けつけていました。
★とても実用的かつ実質的、そしてこれからの教師とは何かという本質的なところまで広く深く複眼思考ができた研修会でした。中野校長先生、そして委員の先生方、心から感謝申し上げます。
❖教務運営研究会 委員長・委員(支部・学校名)
委員長 井上実先生(⑥足立学園) 委員 星野稔先生(③目白研心) 大山智輝先生(④獨協) 足立満先生(⑥かえつ有明) 尾﨑威史先生(⑦朋優学院) 青柳圭子先生(⑧成城学園) 辰見憲先生(⑨中央大学杉並) 金子孝太郎先生(⑩本郷)小俣晶平先生(⑫吉祥女子)
研究所 教務運営研究会 担当:板澤純次さん・今村穂菜美さん
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