2025年変化する中学入試(14)和洋九段女子 ジャパノロジーとグローバルとエンジニアリング
★2月3日、和洋九段女子の午後入試に立ち寄りました。田安門側から登っていくと、菅谷先生が受験生に声をかけながら迎えいれていました。受験生はこのような気遣いにホッとします。中には元気よく菅谷先生と対話している受験生もいました。すでに昨日合格していて特待入試にチャレンジしに来ているのですと。
★いつもは、九段北一丁目の交差点から坂を登ってくるのですが、中高協会側から来たので、菅谷先生がいるところに向かって登っていったのです。すると、ふと菅谷先生の視線を追うと、日本武道館が顔をのぞかせていました。武道館に近いというコトは知っていましたが、こうして望んでみると、何か和洋九段女子の教育文化がよりイメージできました。
★今年の入試で前年対比100%を超えるもののほとんどが、グローバルクラスの入試だったのですが、英語教育に力を入れているだけではなく、ジャパノロジーも学ぶグローバル教育なのです。なるほど、武道や音楽の殿堂である武道館がこんなに近いのであれば、大会やコンサートの時は、その雰囲気が一気に広がる場所になるのだとふとイメージが膨らみました。
★武道も音楽もある意味アートですから、その雰囲気の影響は大いにあるのだろうと。グローバルクラスが注目されているのは、おそらく、すでに保護者が外国籍の方だったり、海外大学出身者だったりというご家庭の娘さんであるケースが増えてきているということも関係しているかもしれません。
★本多教頭先生にもお会いできたのですが、保護者の視野の広さが変わってきたということです。もっとも、和洋九段女子の教育が海外と日本の文化を結ぶ広いネットワークを作っているので、そこに共感した保護者、そして受験生がチャレンジしているということなのでしょうが。
★かつて、先輩たちの「SDGsすごろく」で受賞した懸垂幕があった場所に、新たに「政策甲子園」で受賞した懸垂幕が掲げられていました。和洋九段女子の生徒は、コネクテッドスクールよろしく、どんどん外部とのネットワークを主体的に張り巡らし、他流試合やコンクールに挑みます。
★受賞するには、いまここで出会った人々と共感しあう対話ができることが前提ですし、そこにグローバルな視野を結びつけかつ未来という時間軸も結びつけなければ優秀賞を獲得できません。
★しかも、ただ提案だけしているのではなく、具体的なアプリや情報ツールを創ったうえでのプレゼンをするのですから、エンジニアリングまで社会実装する生徒もどんどん育っています。最近ではメタバースまで研究しています。
★和洋九段女子のかつてのイメージとはかなり違ってきていますが、ジャパノロジーとして伝統も不易流行として継承しています。
★そういえば、武道館をさらに南にたどれば、皇居を超えてすぐそこに国会議事堂があります。在校生の皆さんは自然とフィールドワークもしているのです。通学や帰宅の道々がすでに探究の世界です。しかもグローバル都市の中心のすぐ近くにいるのです。
★なるほどPBLが全面的になじむ学校であるはずだったのです。なぜ、こんなに社会を幸せにする提案やアクションが満載の学校なのか、改めて気づきました。この立地で身に着けた無形資産は、将来必ず宝物になるでしょう。
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