この問いを考察できるSTEAM教育を行っている学校がある。「芸術と、健康で持続可能な食料への権利のどちらが大切か。我々の農業システムは病んでいる」
★1月28日の朝日新聞の記事によると、フランスの首都パリのルーブル美術館で28日午前、2人の環境活動家がレオナルド・ダビンチの代表作「モナリザ」にスープを投げつける騒動があったようです。「芸術と、健康で持続可能な食料への権利のどちらが大切か。我々の農業システムは病んでいる」を訴えることが目的のようです。その2人は気候危機の問題をめぐって社会に変化をもたらすための「抵抗運動」を目的とした団体のメンバーということです。日本では、違法行為としてすぐに2人は起訴されるでしょうが、フランスではどうなのでしょう。法体系が日本とは違って、抵抗権という市民の権利があるらしいのです。
★しかし、無罪放免というわけにはいかないでしょう。とはいえ、議論にはなるかもしれません。この「芸術と、健康で持続可能な食料への権利のどちらが大切か。我々の農業システムは病んでいる」という問いは、フランスのバカロレアの問題とか、イギリスのケンブリッジの口頭試問で出題される可能性大の良問です。
★ただし、スープをかけるアクションは、いろいろな思惑があったのでしょうが、選択は誤りだと思います。暴力的行為は、対話を重視する哲学の市民社会であるフランスにはそもそも妥当性はないと思います。
★日本では、STEAM教育が進んでいます。受験勉強重視主義者は、この教育に対してはネガティブだし、国策に乗るなと批判的なジャーナリストもいます。しかし、基本遊びと学びをベースにする教育観を実践しているグループは、生徒自身が関心のある問題をSTEAMそれぞれの視点から考察したり、結び付けたりする「自然と社会と精神の循環」教育をSTEAM教育を通じて行っています。
★生徒の関心のある問題が、最初から深い必要はないし、「深い」とか判断すること自体いったんモニタリングされる必要が実はあるのです。一見軽い問題でも、そこを契機に広く深い問題を発見することができるからです。そのためには、多角的な角度からリサーチし、議論し、ライティングをし、プロダクトを生み出し、プレゼンをしていくプロセス教育であるSTEAM教育は有効なのです。
★とはいえ、日本ではアート市場が一般化していないのは、なんとかしなくてはですね。このような社会課題をアートで表現するリサーチアートも現代芸術の領域では広まっていますからね。
★ともあれ、そのようなSTEAM教育とグローバル教育を統合させている私立中高一貫校はあります。その重要性が、今年の中学入試の動向に少し現れていますが、まだまだ知られていません。
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