2024年中学入試(44)首都圏中学入試本番モードに~湘南白百合と横浜雙葉が鮮明にするコト
★昨日から東京の私立中高一貫校の中学入試の出願が開始。これによって、首都圏は本格的に中学入試本番モードに切り替わりました。各団体で倍率速報が公開されているので、その移り変わりを見ていくことによって、今後の学校の進化の方向や受験生・保護者の価値志向性が推測できます。この時期だと、湘南白百合と横浜雙葉に注目すると色々なコトが鮮明になってきます。
(写真は湘南白百合のサイトから)
★というのも、湘南白百合と横浜雙葉は、入試を2月1日と2日に行っているからです。横浜雙葉は今年からなので、このラインナップが神奈川の中学受験市場でどのような変化をもたらすか注目されています。
★現状で倍率速報を見ている限り、大きく互いにマイナスの影響を与えているということはなく、むしろ湘南白百合を選択する受験生・保護者と横浜雙葉を選択する受験生・保護者が別々に存在し、その数は十分にいるということです。
★4科目試験で、1日の場合、倍率が3倍あれば実質受験率を考慮してもいわゆる選抜入試が成立します。2日目であれば6倍あれば、3日目だと9倍あればとなりますか(ここら辺の方程式は受験業界人が詳しくて、私のは単なる勘です)。そういう観点からすれば、両校を志向する受験生・保護者の価値意識は異なるということでしょう。
★ここにフェリスと横浜共立も加わりますが、湘南白百合のここ数年の活躍によって、かつて、神奈川の女子校と言えば、フェリス、横浜雙葉、横浜共立というポジショニングだったのですが、今はここに湘南白百合が別角度からドーンと割り込んできたのです。
★この別角度が横浜雙葉の2回入試実施によってはっきりしてくるでしょう。
★なぜこの4校かというと、偏差値や大学進学実績の外生的な比較も受験業界では行っていますが、教育という観点からは、また別の見方ができます。それは、4つの学校の入試問題が極めて特徴的だということに現れてきます。入試問題はアドミッションポリシーの可視化ですから、その学校の教育の特徴、特に生徒の才能の開花の方法や組織的取り組みの違いが見えてくるのです。
★この辺は、横浜雙葉が2回目にどのような入試を行うかをみてから述べましょう。
★ここでは、次の1点を書くにとどめておきます。湘南白百合が別角度から3校のポジショニングを脅かしたというのは、何を意味するのかというコトです。
★それは、3校は、神奈川の優秀生のニーズに照準を合わせて教育を行っているが、湘南白百合は世界の優秀生のニーズに照準を合わせて教育を行っているし、今もその内生的技術進歩が止まらないのです。カトリックはもともと普遍的な世界視野をもてちるので、学校当局は、カトリック精神を大切にして行っているだけだというでしょう。かっこよすぎますね!
★しかし、ここまで考えて教育を実行しているカトリック学校の女子校は他に幾つかしかありません。パッと思いつくのは、雙葉、カリタスでしょうか。他にもあるでしょうから、今後そういう視点で探したいと思います。
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