明日22日東京高校推薦入試始まる 潜在能力を見出す入試 見えない壁をぶち破る高校生活へ!
★明日22日から東京の高校では推薦入試が始まります。推薦入試は受ければ必ず合格するというわけではないのですが、合格すればその学校に進むことが前提になっていますから、高校受験生は、その学校の説明会やオープンキャンパスに足を運び、自分の思いとマッチングするか思い悩みながら最終的に選択します。自分ががんばってきた部活や芸術活動、外部検定試験やコンテストなどでの活躍なども、高校の先生にアピールしながら、高校を選んでいきます。高校は、中学の担当の先生から提示された成績や活動のポートフォリオとその生徒のアピールなどを総合して、推薦入試の結果と合わせて合格判定会議を行います。
★学校によって確かに、合格判定のプロセスは違うでしょうが、この推薦入試は、多くの場合受験生の潜在的な能力を見出す入試でもあります。もしかしたら、このことが一般には理解されていない可能性があります。というのも、「成績」というもののメインがどうしても国語・数学・英語・理科・社会などの5段階の成績スコアが中心になっているからです。
★もちろん、学力の3観点で評価されていますから、知識・技能以外に、思考力・判断力・表現力等や学びに向かう力や人間性等総合的な評価がスコアに反映することになっています。しかし、たとえば、「計算を頑張って立ち臨んだり、計算の創意工夫をしたり、計算の正確性を増す表現力を生み出したりする能力など」は、3観点で評価しているわけですが、それは結局計算テストのスコアに換算されます。
★この「計算」を「漢字」や「社会の知識」「英単語」「理科の知識」などに置換えても同じことがいえます。学習指導要領に適った学力の3観点別評価が成立しています。
★いやいやそれでは、「思考力」はどうなっているのかと言われるかもしれません。もちろん、「知識」をつなげたり、「計算」を使って応用問題を解いたりということも含みますから、それは「思考力」だとみなすことができます。
★たしかに、多くの知識をインプットし、知識どうしをつないで、それをアウトプットすれば、そして、そのアウトプットが信頼性があるのか妥当なのかメタ認知でチェックすれば、知識・技能、思考力・判断力・表現力等を生徒は使っています。そして、真面目に取り組めば、しかも協働的に議論などして取り組めば、学びに向かう力や人間性なども評価されるでしょう。
★しかし、これは、「思・考・動コード」に照らし合わせると、A1とA2の領域だけでもできるのです。思考力・判断力・表現力といっても、限定的な領域のものを思考力などがあると評価しているにすぎないのです。多くの場合、このA1・A2領域の枠内でスコアが決定しています。受験生の皆さんは、そのことに気づいていないと思います。自分の才能は、9つの領域の組み合わせによって自分らしい才能が湧き出てくるのに、A1とA2の2つの領域に限定されて、スコアがでてきます。この2つの領域で、偏差値化されているわけです。
★推薦入試は、高校受験生の潜在能力がA1A2を超えてどのくらい広がっているのかその可能性を診る行為なのです。ですから、たとえば、成績スコアが、3.0前後の場合、偏差値でいえば50前後ですが、それはあくまで、A1A2の領域での自分の学びの評価で、他の7つの領域については、そのスコアに反映していない場合がほとんどです。
★ですから、他の領域の潜在能力を生徒共に発見し拡大していく教育環境デザインがなされている学校を選べば、卒業時に、そのような偏差値を乗り超えてしまうことができるのです。
★上記の「思・考・動コード」に赤点線があるでしょう。これは、自分の思いの見えない壁を示しています。自分の才能をある領域に限定されていたり、無意識のうちに自分で限定して、本来もっと違う広がりを持っているにもかかわらず、その中でランキングが競われて、自分が真ん中ぐらいにいると、自分はたいしたことないと自信がないと思わされてしまって鬱屈する気持ちになるでしょう。しかし、そんな目に見えない壁はぶち破ればよいのです。潜在能力はもっと別のところにあるのだと自分を奮い立たせてください。
★ぶち破らないと、君の思いは鬱屈したままで、危険です。しかし、ぶち破ればよいと気づいたとき、勇気と元気が生まれてきます。チャレンジして、ぶち破れば、開放感・解放感が生まれてきます。そのためには、領域を超える仲間と協働することもあるでしょう。まずは能動的になる必要もあります。しかし、自分がどの領域にとどまっているのか気づかなければ、能動的になかなかなれません。受動的なままです。
★その気づきは、授業の中、部活の中、行事の中、国内外の研修の中で生まれます。その学校の教師がファシリテートしたり、コーチングをしたり、プロデュースしたり見守ってくれます。気づいて、自分の潜在能力を広げれば、偏差値はいくらでも超えられます。実際そのような成長をしている高校生はたくさんいます。君自身もそうなれます。
★何せ、そのような教育環境デザインを創っている学校はたくさんあります。自分の潜在能力に気づこうとすれば、自ずと適えられます。そのような学校との出会いを信じて、明日頑張って欲しいと思います。
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