2024年中学入試(14)フェリスの国語と教養科 shuTOMO12月号の記事保存版
★shuTOMO12月号の「フェリス女学院中学校・高等学校 この授業・この先生 文学を通して多様な思想や文化を知り、『世界の一員』という視点を持ってほしいですね。フェリス女学院 国語科 教養科 近藤華子先生」という記事は保存版です。執筆者は渋田隆之さん。首都模試センター・中学受験サポーターですが、神奈川の大手塾で中学受験セクションを立ち上げたり、国語専門塾を経営したり、教育コンサルタントなどで活躍したり、書籍や雑誌など発信力も絶大です。
★もちろん、経営的な視点があるからこそ、社内コンサルや社外コンサルができるのですが、教育の質を言語化する力に感動します。学校の魅力は、間接的に偏差値や大学進学実績、カリキュラム、行事、部活など外生的技術の進歩の在り方によってだいたいの予想はつきます。
★しかし、渋田さんの同記事の論考は、近藤先生と生徒の知的コミュニケーションがいかに化学変化を起こし、豊かになっていくか、まるで頭脳の動きを見ているかのように言語化していきます。その頭脳こそ学校の大きな魅力なのです。
★近藤先生の思想、マインド、言語スキルが生徒に共有されていく様子が目に見えるように描かれています。
★近藤先生の国語の授業と教養科の授業のリンクがなされていることをリベラルアーツ的な視点や哲学的なアプローチで明らかにしていきます。2012年の同校の国語の入試問題課題文「洟を垂らした神」の問題をフェリスの文学教育の真骨頂と見破るところもさすがです。
★新しい作品ではありませんが、極めて困難な状況の中で秘められた魂が少年の内面の奥に輝いていることをメタファーという表現から読み解いていく思考をゆさぶるフェリスの中学入試の根源的なところに渋田さんは、極めてわかりやすく近藤先生と「問い合い」ながらインタビューをしているのです。
★渋田さんは、同記事で、見事にフェリスの国語の入試問題の本質そのものを映し出していると同時に、フェリスが国語や教養科の文学の授業を通して、世界の一員になるという普遍的なコンセプトに行きつく知の在り方を明快に言い当てています。
★この考え方は普遍的ですから、麻布や開成、桜蔭などの骨太の物語の問題を考え抜くときにも適用できます。中学受験生にとって必読の記事です。
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