聖パウロ学園エンカレッジコースの阿部滉先生 大学地域連携学会第3回大会登壇 生徒が開く地域の人々との本来的な関係性
★今月21日(土)、日本大学文理学部で、「大学地域連携学会第3回大会」が開催されます。9:00~15:30ごろまで行われる大掛かりな大会です。その学会で聖パウロ学園のエンカレッジコース(通信制)の阿部滉先生が発表します。タイトルは「聖パウロ学園における地域連携の実践事例」となっていますが、とても大切なのは、事例とその背景の本来的人間のあり方がきちんと結合した発表になることです。
★聖パウロ学園高等学校は、全日制と通信制の両方がある学校です。阿部先生は通信制の体育を中心として身体性の機能を豊かにすることを通して、認知能力と非認知能力を豊かにしていく環境を設定し、その中で生徒の反応の意味を生徒共に互いに理解し合う対話をしています。それは体育に限らず、倫理の先生との協働プログラムや農業のプログラムなどでも同じ構造のプログラムを実践しています。
★生徒自身が本来的なあり方に気づくことによって人間関係性の中でもっとも大事な関係性とは何かを考えはじめ、作る行為につながっていくすばらしい教育を行っています。もちろん、このような関係性に気づき、つくっていくことは、そう簡単ではありません。でも、それが本来的な人間の関係性なのです。
★なぜ、同じ構造なのに、体育の授業や倫理の授業、農業の実践など行うのでしょうか。それはエンカレッジの生徒は、繊細で自ら心が開かれていくには、その生徒1人ひとりに合った環境が必要だからです。それは何かは、環境や道具が違うことによる反応の違いを生徒と共に丁寧にリフレクションしていくことによって見つかっていきます。
★少人数でないとできないし、その生徒を色々な角度から見ることができる教師同士の対話が頻繁でないとできません。それから阿部先生はICTのパワーを活用して、鳥の目と虫の目を駆使しています。ICTは生徒理解において欠かせませんね。
★一部の通信制のやりたい放題の教育活動によって、通信制に対して文科省は厳しい眼差しで見ています。全日制に比べ、助成金もそれほど多くないのです。でも、通信制をまじめにやっているところには、このような繊細なまるでガラスの心の持ち主のような生徒と理解し合えるスキルをもったエキスパートを養成する機関やそのための助成金は必要なはずです。
★聖パウロ学園のエンカレッジの先生方は、幸い同学会を運営している日大文理の教授・准教授・大学院生・学部生の応援をもらって、エキスパート集団になっています。
★その中で、阿部先生は実践と理論を統合する複眼を持っていて、聖パウロのエンカレッジの先生方のメンター的な存在でもありましょう。しかし、私から見れば、すべての通信制高校のメンター的な存在だと思います。
★3年前に同校の校長に就任した私(2年で校長は退任しましたが)はそもそも民間人でしたから、全日制も通信制も素人校長です。にもかかわらず、受け入れてくれた先生方には感謝です。通信制については、本当に右も左も知らず、私のメンターに30以上も歳が違う若い阿部先生がなってくれました。出会う前は、互いにそれとそれの関係性でしたが、パウロの地で会った瞬間から我と汝の本来的な関係性を織ってくれたのです。
★面倒を見るのは生徒で手いっぱいで、ともすれば老害になりかねない面倒な老人の対話に付き合うのは大変だったと思います。今も時々阿知波に付き合ってくれているのですから、本当にありがたいのです。
(3年ぶりのパウロ祭で)
★当日の学会では、通信制と全日の生徒共同で結成しているハンドベル部(阿部先生をはじめ多くの先生方がかかわっている)の生徒の活躍を通して、生徒がいかに我と汝の関係を地域の人々と共につくっていくのか、身体と心をつなぐ「響き」の機能というかシステムについて語ってくれるでしょう(あくまで私の予想です。本当のところは当日聞いてみなくては分かりません)。
★当日は他にも多くの発表があります。生徒理解を通して、人間理解の境地に立つ発想満載です。楽しみですね。
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