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2023年10月24日 (火)

富士見丘学園と池田学園 WWL/SSHプレゼン交流 グローバル教育とスーパーサイエンス教育の交流

★本日午前中、富士見丘学園と鹿児島の池田学園は、WWL/SSHプレゼン交流を行いました。池田学園がLIVE配信した動画を拝見しました(すべては見ることができず残念でしたが)が、両校の生徒とも高1とは思えない探究と研究の成果をプレゼンしていました。

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★富士見丘の理事長補佐・校長補佐吉田成利先生によると、同校の高校1年生が月曜日から全員鹿児島を訪れ、池田学園の高校1年生と交流をしているということです。富士見丘は、SGH(スーパーグローバルハイスクール)認定校で、池田学園はSSH(スーパーサイエンスハイスクール)認定校です。成利先生によると新しい文理融合の見通しが立つ交流であるということです。

★実際、その通りで、社会課題を解決しようというベクトルは同じでありながらアプローチの違いが明快で今回の動画がアーカイブとして公開されるとインパクトがあるのではないかと感じました。

★富士見丘の生徒は、ロジカルシンキングとクリティカルシンキングを使っています。これは池田学園の生徒も同じですが、富士見丘の生徒はそのうえで、フィールドワークや検索、文献リサーチを通して、仮説的推理をしながら問題を探り当て、解決案やアクションプランを立てます。

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★池田学園は、好奇心旺盛に、不思議だなと思う現象のシステムを明らかにするために仮説検証的な手法をつかってまるで研究するかのように仮説を証明していきます。仮説検証をするために、多様な科学の学説モデルを使ったり、古文書の記述から、気象庁が持っていない江戸時代の気候現象をグラフ化したりしていました。

★そして大変興味深かったのは、互いのプレゼンに対する活発な質問です。

★池田学園の生徒は、富士見丘の仮説推理の検証に対し、具体的な例とか根拠の背景になる論拠を問うていました。

★富士見丘の生徒は、池田学園の生徒の研究プレゼンに対して、その研究がどのような社会課題を解決することにつながるのか、根本的なところまで聞いているのです。もし~だったら、こんなことができるはずだと仮説的推理を投げかけていました。

★探究と研究の推理の方法の違いが、明快になっていました。

★探究と研究はどうやらきちんと区別をして統合することができると気づきました。視聴していた私にとって大変な学びになりました。

★いすれにしても、両校とも一つの問題や現象を多角的に分析やアプローチをして、対症療法にならないように根本的なところに突き進むそのシステム思考もまた共通していました。

★「成長の限界」の主執筆者だったドネラ・メドウズは、SDGsのいわば生みの親でもあり、優秀な科学者でもあり、同時にシステム思考とメンタルモデルを世に広めたジャーナリストの側面も持っていました。彼女自身文理融合的な活躍をしたのですが、今回のWWL/SSHのプレゼン交流は、ドネラのような人材を生み出す拠点となると思います。

※富士見丘の説明→WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業は、イノベーティブなグローバル人材を育成するため、高等学校等と国内外の大学、企業、国際機関等が協働してより高度な学びを提供する体制をつくることを目指しています。
先進的なグローバル教育を実践する全国の高校から28校(2019年度:10校、2020年度:12校、2021年度6校)がカリキュラム開発拠点校に選定され、本校は2020年度より拠点校として文部科学省の指定を受けました。

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