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2023年10月14日 (土)

中学入試コミュニケーション(03)算数の入試問題を通して

★算数の入試問題は、楽しい!と思っていただきたいのですが、現実はそうもいかないところもありますね。算数の基本も応用も、言うまでもなく「計算」なのです。たいていの計算は、式が与えられていて、様々な四則演算記号のルールを順序良く活用する操作ですが、この操作を、いろいろな現象に自分で「適用」させられるようになると楽しくなるわけです。

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★旅人算とかつる亀算とかは、実は方程式を使えばできてしまうし、ニュートン算はまさにニュートンですから将来微積でOKなわけです。今できなくてもあまり問題ないのです。もちろん、合格するには、それぞれの文章問題の(1)くらいは解けることは戦略的には必要です。

★方程式を使わずに解くということになっていますが、それは実は本当ではないですよね。ニュートンの力作「プリンキピア」を開くと、そこには数式がないんです。幾何ばかりがあるのです。ご承知の通り、この本は微積を説明するための本です。当時は微積の方程式が定型化されていなかったし、まだ幾何学が数学の王道みたいなところがありました。

★それで、ニュートンは、みんなが親しんでいる幾何で解き明かしていくのですが、線上の点が移動する時間については、頭の中で描かなくてはならないので、完全に可視化されているわけではなく、読んでて挫折してしまします。微積の方程式はやっぱりすばらしいとなります。ニュートンはまさかそんなことを目論んでいたのでしょうか。彼ならあり得ますね。

★それはともかく、旅人算とかつるかめ算など考える時に、図にしてみようなんて話になるでしょう。エッ!?それって方程式を幾何化しただけですよね。ニュートンがそうしたように。

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★つまり、方程式という式を使うか、図という箱を使うかの違いはあっても、時間や空間と人の行動や数合わせなどの関係性を最終的に式にして計算するわけです。要は、関数という概念を算数であれ数学であれ学んでいるわけです。

★だから、計算はその関係性を式に変形してそれから例の四則演算ルールを操作していくわけです。算数が楽しくになるには、まずは関係性を体験することだったのです。そこから式に変形するわけです。そして操作する。できるだけ美しく解くには創意工夫が必要です。楽しいではありませんか。

★こうして考えると、算数は、物事を関数化する心の目を開くトレーニングができます。そして、これってデータサイエンスにつながるわけでしょう。

★この関数化するときに、実は前回ご紹介した、言語の5つのルールと重なる思考のレンズを使います。あの5つを、「分解と統合」「変形」という2つに絞れますが。操作的には「削除・挿入」「順序づけ」「重みづけ」が加わります。

★物質の現象や社会の現象の構造は、湯川秀樹ではないですが、根本はシンプルです。それは大人でなくても子供でも理解できるようになんとかしなくてはねと。算数は、難問を解くことより、この基本的な構造を見破る「心の目」を開くことです。

★ヴィゴツキーなら「最近接発達領域」を共有しようといったかもしれません。ブルーナーなら、科学の最前線もその基本構造は子供が理解できるような教育をというかもしれません。古澤教授ならサイエンスコミュケーションでそれはなんとかなるよと♪いうでしょう。

★というわけで、場合の数や規則性を自分で見つける問題や幾何も変形したり補助線を見つければ突破口が発見できる問題の出題が増えてきたのではないでしょうか。まずは関係性を関数化する体験をしてから操作していくということですね。算数は楽しいんですよ♪

★(▢+〇)÷2なんて式で愛の関係性を語れるかもしれません。あまりモテる様な気はしませんね。やはり、(▢+△)×2のほうがポジティブですかね^^;。

 

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