中学入試コミュニケーション(07)成長曲線の新しい考え方 首都模試の山下さんと北さんとの対話から
★昨日、首都圏模試センターの神田オフィスで、同センター代表取締役山下一さんと同取締役教育研究所長北一成さんと教育関係者の方々がミーティングしている場に同席させていただきました。山下さんと北さんの対話から多くの気づきがありました。その中で、受験生・保護者が感じる魅力は何か?という話がありました。
★受験生・保護者は、たしかに現状の偏差値を考慮して、合格圏内や挑戦圏内から自分にとって魅力を感じる学校を選択するでしょう。その魅力は、第1ステージの中学の教育内容や第2ステージの高校の内容や第3ステージの大学入学あるいは社会に出た時点での子供の成長のイメージへの期待感で魅力を感じるわけです。
★参加していた教育関係者の方々は、そのイメージに各校が対応するには、結局、第3ステージからバックキャストして第1ステージ、第2ステージの教育内容をデザインしていくことが肝要だとなったのですが、そこでふと、そのときの成長の指標は、ステージごとに変容していくのではないかと。
★おおそうだと、私は思い、上記のようなグラフをまずイメージして、最初は偏差値で第1ステージ、第2、第3と進むにつれ、実は方程式も変わって、合体していただけなのだと気づきました。
★F1やF2のような偏差値指標だけで行くと、大学入学時は中学受験時点での偏差値そのものの算出の仕方が違いますし、社会に出たときには偏差値そのものがないわけですから、それを頼りにしていた生徒は困難にすぐぶち当たるでしょう。
★しかし、実はそういう私立学校はほとんどなく、F!やF2のような成長直線は、浅薄なフィクションに過ぎないのだと。
★実際には、最初の入口は偏差値でも、それぞれのステージで成長する方程式は、各学校が生徒1人ひとりを総合的にみて、最終的には、大学入学時や社会に出たときに、各分野でリーダーシップを発揮し社会貢献する豊かな人的資本を活用することになるわけです。
★それぞれの受験生・保護者は、合格圏内・挑戦圏内の中で、そのような第3ステージからやはりイメージし、それが実現できる第1。第2ステージの教育の内容が自分にとってマッチングしているかどうかで選ぶわけです。
★最初の入り口はたしかに偏差値的な軸が幅を利かせますが、結果的にA、B、Cのような曲線を描くわけです。
★新タイプ入試の意味を浸透させている北さん、思考コードで子どもの成長を複眼的な眼差しで見つめるシステム開発をしている山下さんならではの発想と現実化力だなと改めて感じ入りました。
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