工学院の魅力② 信頼は非認知能力が豊かに育成されるから
★工学院の魅力の大きなベースは、教師と教師、教師と生徒、生徒と生徒、教師と保護者、保護者と保護者、学校と卒業生などまずは学内に信頼関係が広がっていることです。そんなことはどこの学校でも当たり前ではないかと言われるかもしれません。たしかに、そうであってほしいのですが、そうでないことは昨今のニュースを見聞きすれば明らかです。学内全体に信頼関係が広がるのは、言うは易く行うは難しなのは、受験生・保護者もわかっているはずです。ですから、自分にとって信頼できる、そして自分を信頼してくれる教育環境を探しているのです。
★中野校長先生と田中歩先生(高校教務主任)の対話を聞いていて、それを身に染みて感じました。そもそも校長と学校の先生方のフラットな対話を公開するということ自体、レアケースでしょう。どこの学校も校長が前面に出て話したり、インタビューを受ける動画はよく見ますが、インタビュアーなしで、自由にのびのびと1時間もなごやかにそれでいて未来を共に創るにはどうしたらよいか対話するのです。
★しかも、校長室とかではなく、Make RoomというSTEAMの拠点の一つ(学内に幾つかある)を選ぶのが校長らしい選択です。中野校長自信がICT関連教育の第一人者です。ICTというグローバルイノベーションは、フラットでフェアーでフリーという3Fに象徴されます。このことはご自身の発想そのものです。ですから、学校組織の人間関係もその3Fを自ずと体現しています。
★この3Fは、田中歩先生ともシンクロします。同校のグローバルな教育の総合力を先生方と共に生徒と共に創っていますが、その真価/進化が止まりません。それはやはり互いに信頼しあい、自分たちのやりたいことを英語とイノベーションとで形にしているからです。
★しかも人間関係を豊かにするもその反対にしてしまうのも、言語の使い方次第です。それはICTの使い方次第と同じですね。人間関係を豊かにする使い方ができているのが工学院です。
★つまり、信頼関係をつくるのに、言語教育とICT教育が相乗効果を生み出し、工学院の魅力を増幅しています。
★それにしても中野校長先生と田中歩先生の対話は、互いにリスペクトし、気遣い、相手の立場に立って思考をめぐらす共感的コミュニケーションが展開していました。
★つまり、言語もICTも専門的な認知能力が必要ですが、大前提として相手の立場に立って具体的な状況や文脈に対するイマジネーションを膨らませて語り合えるかどうか、すなわち「非認知能力」を豊かにできる環境が必要です。
★その環境の条件が3Fであることは間違いないでしょう。
★この共感的なセンス。実はイギリスの文化にも根付いているコモンセンスとアダム・スミスが語っている公平な観察者を心の中に生み出すことなのですが、この感覚を持っていた人が、工学院の道を開いたジョサイア・コンドルだったのです。
★ジョサイア・コンドルは英国人で建築家であり、実はイマジネーション豊かな若きアーティストでした。すでに3Fはジョサイア・コンドルの生きざまに重なるのです。
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