「教師のためのChatGPT入門」福原将之さんの新著
★福原将之さんが、新著「教師のためのChatGPT入門(単行本)」を出版しました。 2023年9月15日予約販売が設定されています。福原さんは宇宙物理学が専門で、科学カフェを運営し、多くの子どもたちや先生方に、宇宙についてサイエンスコミュニケーターよろしく活躍しています。一方で、中学受験業界や学校においてICT関連のコンサルティングでも活躍しています。ご自身が私立学校出身で、東大の大学院で研究もしていましたから、中学受験生のナビゲーターも行っています。子どもたちや学校の先生方とコミュニティをつくり、コミュニケーションをとっています。そうそう元祖起業家でもあります。今では中高の教育においてもアントレプレナーシップを行うように文科省も旗を振っているぐらいですが、ずいぶん早い時期から起業しています。先見の明ありです。そんな福原さんだからこそ、未来のAI地球時代からバックキャストして、生成AIの入門書の松明を教師に手渡そうとしたのだと思います。
教師のためのChatGPT入門 単行本 – 2023/9/15
★もうずいぶん前に、福原さんとは出会い、21世紀型教育機構を創っている最中に協働してセミナーや研修を行ったものです。みなさんにとっては、福原さんのような先進的で聡明な人物ともはや老兵の僕がコラボしていたなんて信じられないかもしれません。でも確かに昔々そういうことがあったのですよ(笑)。
★ずいぶん長い間、いっしょに仕事をしていないし、頑固なアリストテレスーコミュニタリアンである私とは価値観が違うにもかかわらず、men for othersというか義理難いというか、店頭販売前に、送っていただきました。
★同書の5分の4は、入門書ですから、ChatGPTの使い方です。しかし、そこは先生方と日ごろコミュニケーションをしていますから、ビジネス的なアプローチではなく、あくまでも教師が現場でどう使えば効率的で合理的かということを丁寧に具体的にまとめています。一般的なハウウーではなく、それを現場におとしこめるのは福原さんならではですね。
★道具というのは、ユーザビリティーであることは大切です。福原さんのまとめ方は、教師にとってとてもわかりやすいユーザビリティが創意工夫されています。
★朝永博士と共にノーベル物理学賞を受賞したファインマンは、今でいうチョロQを使ってサイエンスの話をしたことがあります。チョロQをチョロQとして説明するのみならず、チョロQを通して自然界の生態系の循環と太陽エネルギーの関係を小学生ににもわかるように語ったのです。
★福原さんも科学者ですから、同じ資質を持っています。入門書ですが、生成AIを生成AIとして説明するだけではなく、生成AIを通し、未来の希望とデメリットも残りの5分の1で語っています。ここは、「応用編」として続編が出版されることになるでしょう。
★それから、なぜか教育界では、この話をすると無視されてしまうのですが、NHKでも松尾教授もこれからの最も先鋭的な生成AIの使い方が話題になっています。その大事な生成AIの使い方は、学校の働き方改革を物理量からではなく、質的な側面から変えてしまいます。ただ、相当学校の機能は変化します。そこに恐れを抱いて、現場では防衛機制が無意識のうちに作用するのでしょう。シャッターガラガラ(汗)。
★しかし、多様性の意味が拡張され深化しているので(この意味を明快に論じると現状の学校現場ではなかなか対応が難しいので興味のある方は、ご自身で文科省の最新のページをサーチしてみてください)、文科省も生成AIのガイドラインはヴァ―チョン1.0ですから、さらに次を想定しています。
★それに気づいている先見性のある先生方は結構いて、その学校の未来を創造的に破壊するキーワードを使わずに着々と授業を創意工夫しています。希望ですが、どうなるかは予測不能です。
★日本私学教育研究所も私の所属している東京私学教育研究所も、その未来の学校のユートピアとディストピアの情報を収集し、10月から始まる秋の陣の研修会で備えていきます。
★福原さんの新著も、入門書でありながら、この領域でも共振しています。ぜひ応用編、発展編でそこを書いていただき、AI地球時代を創る今の子どもたちのための、またその子どもたちを支援及びケアする教師を導いて欲しいと思います。
★AI地球時代にはもはや役に立たない頑迷固陋なアリストテレスーコミュニタリアンは、それを大いに期待しています。献本、本当にありがとうございました。
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