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2023年8月24日 (木)

2023年東京都私立学校展⑥東京私学集結の意味 人的資本の宝庫 内生的成長の礎

★東京の私立中学校・高等学校が集結する「私立学校展」は、人的資本が集結ているという見方もできます。あのコロナ禍の時代に、経産省が「⼈材版伊藤レポート」(2020年9月)において、人的資本経営の重要性を打ち出しています。それがもとになっているかどうかわかりませんが、今や経済界は、人的資本経営というのがトレンドになっています。付加価値を創造できる人材を確保及び教育投資をどれくらいしているかを公開し、株主や株式市場から支持を得ようという動きです。要するに人的資本は企業価値を持続可能もしくは向上させる重要なファクターというわけでしょう。

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★企業以上に教育は人的資本がものをいいます。未来を創造する子供たちの才能を開発する人的資本創造リーダーシップを発揮する教師がどれくらいいるかが、その学校の価値を決めると言っても過言ではありません。受験市場で、支持される学校は、教師力という名の人的資本は重要なファクターであることは今も昔も変わりありません。

★このイベントは、そのリアル人的資本を公開しているようなものなのです。

★ですから、最近改革の象徴として、過激なことをやってジャーナリズム受けする学校の校長が持ち上げられていますが、その校長の人的資本はあるかもしれませんが、そういう校長に限って、自分の学内の教師を変化に弱い、動かないといって、学内の人的資本がいなことをわざわざ宣伝するわけです(本当は、サイレントキラーにならざるを得ない状況を自ら招いていることに気づいていません)。教師の中には、うちの生徒はダメですよという方もいますよね。そういう教師は、自ら人的資本を創造できないという人的資本力の低さを暴露しているようなものです。

★ところが、このイベントに参加する理事長・校長・教師は、そんな人材は皆無です。自分たちの生徒がいかに人的資本を豊かにして内生的成長を果たしているか受験生・保護者と共有しようと、見事な対話力及びケア行動力を発揮しています。

★聖パウロ学園の教頭大久保圭祐先生もその1人です。自ら入試広報部長も買って出て、生徒といっしょにパウロを創る委員会を立ち上げ、毎朝8:05から行われている教職員の朝礼に、その委員会も立ち会わせ、共に学校を創っていくことをしています。

★パウロの生徒はとにかく主体的で、教師といっしょにイベントを開催したり、地域のために貢献するボランティアにも創意工夫しています。もちろん、自分のキャリア創造にも真摯に取り組んでいます。

★大久保先生は、一人ひとりの力を豊かにする対話力を新しく勤務する先生方にも共有する普段使いの対話を密にしています。それは生徒にも同様です。そして生徒も教師も、「自己組織化」できるチームに仕立て上げる天才です。

★今年の生徒募集の戦略・企画・運営においても、その力を遺憾なく発揮しているようです。どの学校のブースに行っても、このような若い力=人的資本と出会えるのが、このイベントのすばらしさです。

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