ウェルビーイング教育についてメモ「幸せはうつる」 前野隆司教授の講演から
★先日の私立学校専門研修会・法人管理事務運営部会で、前野隆司教授(慶応義塾大学)が基調講演をされました。「幸福学から紐解くウェルビーイング実現に向けた組織と職場環境づくり」が題目です。興味深かったのは、幸福を経営学、予防医学、経済学、心理学など多角的なアプローチで論じていたところでした。
★印象的な言葉は、「幸せはうつる」でした。同時にネガティブファンタジーもまた感染していきます。幸せを学校の中に、教師の内面に、生徒の内面に生み出すのは言うまでもなく重要です。
★それにしても、経営学から見ると、人的資本の在り方に幸せがやどるようにするのが、昨今の流れだということです。学校現場では、教師や生徒のかけがえのない価値を引き出すことです。
★それには、ハラスメントや抑圧的言動は避けたいですね。
★幸福感の高い社員の創造性は3倍、生産性は31%、売り上げは37%高いということでした。
★生徒募集の時、広報のメンバーや説明会でプレゼンする生徒がウェルビーイングな様子で語る姿を見せると、まさに「幸せはうつる」で、その場でこの学校に行きたいと共感されるのはたしかにあるあるです。
★経済学のあるケースでは、年収が800万からは感情的幸福は横ばいで、それまでは相関していると。ここは経済学と教育学のちょっとした差があるかもしれません。私立学校によっては、貧しきものは幸いという精神があったりします。
★この違い、さりげないですが、近世のフィレンツエでは、大問題でした。
★このさりげない差ですが、世界に目を向けると、今でもやはり大問題ですね。
★ウェルビーイングというコトにおいても光と影があるのはしかたがないのでしょうか。人間とはなんてすさまじい劇的な存在なのでしょう。教師は、その存在のすまじさに日々向き合っています。学校におけるウェルビーイング。そう簡単ではないですね。にもかかわらず、チャレンジする。この進取の気性の精神と気概。おっせかいだとは思いますが、応援しなくては。
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