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2023年7月 7日 (金)

成城学園の社会科の入試問題から見える 成城学園の複眼思考力を育成する教育

★成城学園の中学入試問題は、興味深いものが多いので、ホームページで公開されたらときどき見てみます。今年も面白い問題ばかりですが、1回目の社会科の2番目の問題は、ちょっと感動的でした。

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★この課題文の理解には、深い学びが必要です。というのも、覚える問題というより、世界地図を眺めていたり、日本の地形を眺めていたりしていると推理して解ける問題が多いのです。問いのつくりも実におもしろいですね。

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★問2などは、「ロシア」を答えるのではなく、ロシアを説明している文を選ぶというラテラルシンキングを稼働させる問いがつくられています。世界地図を眺めておく必要があります。中学入試の段階ですから、世界地図を鳥瞰していればまずはよいのですが、この問題は、中高では地政学的な文脈で探究していくことが予想できますね。

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★また産業構造の転換を考える問題なのですが、当然中高では、この延長線上に未来の産業を探究する学びの場があることが予想できます。他にもSDGsに関連するような問いも出題されているし、鉄鉱石生産国ランキングを応えるような問いは、暗記というより、地質学的な想定というかパンゲア時代に知の冒険をするような学びが中高にあるのだろうなあとワクワクしてしまう問題でした。

★要するに、地形学、地政学、地経学、地質学、未来学など、複眼的な思考を養う深い学びが中高で行われていることが予想できる問題なのです。

★先に掲載した課題文の背景にこんなに多角的なアプローチが広がっているのです。学びとは何か?そのモデルが成城学園にはあります。それが分かる入試問題。すてきですね!

 

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