教育の世界にはメタローガーが必要 デューイとかベイトソンとかドネラとかのような
★メタローガーとは、プラグマティストやシステム思考家やベイトソンが活用するメタローグを展開し、ダイアローグのエントロピー増大を再生創造に変形する環境をデザインする存在です。日常生活の問題を解決する学者やコンサルタントは、有効なダイアローグはするのですが、専門領域を越境することができないため、結果的に対症療法になります。ですから、子供たちが成長するリアルな場(たとえば学校や家庭)では、持続可能な有効性を生み出せないのです。
★ですから、学校の教育システムや組織システムを改善改革するとき、鳴り物入りの改革パッケージは、3年くらいしか持たないのです。ところが、メタローガーが学校の先生方と共に生み出していく改善や改革は、持続可能だし、改善や改革が自己組織化されます。
★また、その学校の教育の質の良さを受験生や保護者など外部のメンバーにつたえる時、どんなに優秀な広報部員がいても、自分の学校の教育の質を全部伝えることはできないのです。そして、受信者である受験生や保護者は、さらにその情報の一部を受け取ったり、誤解してけ受け取ったりするのです。この情報伝達のマイナスの差異が生まれないようにするにはどうしたらよいのか無尽蔵のエネルギーが使われ、常に新しいものを見せないとすぐにエントロピーは増大してしまいます。
★これは広報に限らず、理事会と現場の教職員、在校生の保護者の間のダイアローグでも頻繁に起こります。やはりエントロピーは増大します。自然の法則ですが、そこがデューイは一味違います。これは落合陽一さんも同じです。自然というものを生の自然だとはそもそも考えていないのです。それはベイトソンも、ドネラ・メドウズも同じですね。自然は精神と循環しているのであって、精神から独立した自然も、自然から独立した精神もないのです。だからリアルな自然の法則を変形できるのです。
★もちろん、この変形が正しいものであるかどうかは、メタローグが必要です。
★いずれにしても、この自然と精神が循環し、そこに社会が生まれる契機があるというシステム思考的な発想=メタローグを教育環境デザインの中に有している学校は、サバイブできます。そして、メタローガーを生み出せます。彼らが地球を救うわえけですから、とても18歳未満の児童生徒にとっては重要な環境です。
★もし、メタローガー的素養が育たないで大学や社会に出ると、すてきな対話はできるし、プロジェクトリーダーになることはできるかもしれませんが、10年くらい有効なスキルやシステムを生み出すことはできても、リスキリングを繰りかえし、全体としてはエントロピー増大に向かう社会を再生創造する発想を生み出すことは難しいでしょう。
★「主体的・対話的で深い学び」とか「探究」とか「教科横断」とかいう言葉を学習指導要領の中に埋め込んだ見識者(相当したたかな戦略)は、人知れぬメタローガーです。それは特定の誰かというより、ミームとして受け継がれているのでしょう。
★1985年、2015年、2045年、2075年、2105年と、5つの波が社会の変化をもたらし続けるのですが、そのたびに、メタローガーのミームが作動しますが、2045年以降は、それがだれか特定の集団や組織ではなく、一人ひとりがメタローガーになる時代になるでしょう。AI時代とはそういうことだと妄想しています(汗)。
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