改革は必要だが、踊らされる必要はない。本当に良質な学校はシンプル。
★生徒募集に困れば、改革は行うのは当然で、だからといってその改革が何かすばらしいかどうかは別の話。それなのに、自分たちの教育を信じないのか浮ついて改革しなくてはと思ったとしたら、それは違います。改革ビジネスに何も動揺させられる必要などないのです。もちろん、生徒が集まらない状態の場合は、そのような改革ビジネスに耳を傾ける必要はあるでしょう。そのうえで、自分たちは何をするかの前に、どう在るのか学内で対話することです。そのときに、改革ビジネスの方々の情報を調べるのは問題ありません。むしろ偏向主義にならないように、視野を広くしておくことは大事です。そのうえで、よき選択をしてほしいものです。
(画像はBingに作成してもらいました。)
★生徒も集まっていて、生徒と教師の関係も良好であるが、大学合格実績が今一歩だという学校は、進学実績をあげることは大切です。というか基本でしょう。しかし、このとき、大学実績ではなくて、偏差値ではなくて、STEAMだあ、個別最適化のDXだといってくる改革ビジネスが迫ってきます。
★生徒一人一台ノートパソコンを持っている今日、授業の中でもばんばん活用していたとしたら、STEAMや個別最適化のDXだという常識的な改革ビジネスなど必要ないでしょう。
★それより、ちゃんと英語のCEFRB2やC1、つまり英検準1級や1級をきちんと生徒が取得する基礎学力をつけたほうがよいでしょう。すると普段行っているアントレプレナーシップ型のボランティアは、グローバルアントレプレナーシップに自然にシフトします。無理やりパッケージを入れるのではなく、CEFR基準のB2やC1という基礎学力が大事です。この基礎は易しいという意味では当然ありません。
★それから、そもそもあらゆる小論文や口頭試問で出題される根本的な問題は、個人と社会の関係性をどうするかです。ほとんどの社会課題が、この問題から派生しています。テーマの変奏曲が鳴り響いています。この問題を解決するために、利己的な遺伝子やリバタリアニズムなど自然科学からも社会科学からもアプローチされています。
★英語の基礎学力をあげるには、このような根本的な基礎社会課題を考え実行する体験プロジェクトを行いつつ、読書することです。たとえば、慶応大学教授の大屋雄裕教授の本を読むことです。こんな本は難しいとか言わずに、教師が生徒と一緒に読む時間を持てるかどうか。持てないから改革ビジネスになびくのです。
★上記写真の本は、生徒が読めばよいですが、ネットでダウンロードできる「エゴイズムにおける『私』の問題」(『名古屋大学法政論集』193号、2002年)は、教師と生徒が対話できます。丸一日あれば、深く読めます。こんな読書対話は、高校教育の基本中の基本です。
★こんなことしても無駄だとか思う教員がいたとしたら、人間一人一人のかけがえのない存在について生徒と対話することが無駄だと言っているに等しいことになるかもしれませんね。
★そのうえで、保護者に許可をもらって、その生徒は生成AIと対話します。プロンプトエンジニアよろしく、CoTの対話をしていけば、最後に、生成AIが、話題を変えましょうといってくるぐらい、メタ認知やメタローグを身に着けることができるでしょう。
★CEFRB2やC1を取得し、生成AIを超えるコンセプトレンズを身に着けたら、一般選抜であろうが、総合型選抜だろうが、いずれも大丈夫です。海外大学も大丈夫です。このような学力を基礎学力といいます。
★改革ビジネスにお金をかける分、生徒の学びの環境を充実するために投資したほうがよいでしょう。偏差値はどうでもよいですが、このような基礎学力は、高校入試の偏差値で50前後の生徒には、十分可能です。
★実にシンプルな教育環境デザインで最高の生徒の成長を生み出す教育。これぞWell-Beingではないでしょうか。
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