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2023年6月16日 (金)

変わる私立中高(47)共立女子大、日本女子大「建築とデザイン」の学部相次ぎ開設 中高への影響大

★朝日新聞(2023年6月7日 5時00分)の記事「女子大に「建築」学部、時代見すえ 共立女子大・日本女子大、相次ぎ開設」は保存版です。共立女子大は今年「建築・デザイン学部」を開設、日本女子大は来年「建築デザイン学部」と大学院に「建築デザイン研究科」の両方を同時開設。私立中高一貫校で「理数教育」にしっかり取り組んでいるところは、かなり人気が高いあるいは安定しています。

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(写真は、共立女子大学のサイトから)

★両大学の付属中高から、割合の違いこそあれ、それぞれ附属の大学に進学することも考える中学受験生はいます。受験生の中には、この情報をキャッチして、両校を選ぶこともあるでしょう。実際に、今年の共立女子中学の出願総数は前年比100% を超えています。

★そして、この動きは、両校だけの問題ではなく、女子の受験生に理系への道への希望を掻き立てるものでもあります。

★建築デザインは、もちろん建物を最終的に形にできるようにするでしょうが、空間デザインやインテリアデザインなど生活の内面を豊かにするアフォーダンスプランニングをすることになるし、当然SDGsの意識も高いですね。環境と生活が循環する新しいスマートシティデザインは今後必須です。

★家政学から連綿と続いている女性の生活感こそ、今後政治経済文化で重要な役割を果たすことは間違いがありません。

★その女性の感性を、性別関係なく、シンボル化したのが、ある意味、19世紀末の美術や建築です。

★明治近代化を推し進める当時の政府は、せっかく、この流れをくむジョサイヤ・コンドルを招いたのに、弱弱しいと切り捨てました。威風堂々とした権威を見せつける建築方法に切り替えたのです。

★しかし、岩崎家と渋沢家と慶応大学は、すかさずジョサイヤ・コンドルのその未来のデザイン発想を受けとめます。さすが私学人たちですね。日本のもう一つの近代化は、土建国家と化したハコモノ建築とは違う道をこうしてつないできたのです。それがいよいよ女子大で再び花開きます。

★これからの建築は、身体にやさしく、心にやさしく、人間関係にやさしく、争いをなくす貢献をアフォードする時空デザインを目指すでしょう。今後の影響の広がりに期待します。

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