変わる私立中高(45)帰国生・インター生の学校選択の新たな流れか?
★帰国生及びインター生の我が子の教育環境選びが変わってきたかもしれません。帰国生もインター生も、本物の学びを求めています。本物の学び?それは、いわゆる受験勉強ではないのです。従来の帰国生やインター生は、英語でコミュニケーションし続ける環境があれば、受験勉強もきっちりやる高偏差値校でがまんできたのです。
(写真は、私立中高一貫校ガイドブック“DISCOVER”から)
★ところが、現在、どうやらそのようながまんはできなくなりつつあるのでしょう。
★勉強をやりたくないのでも、長時間机に向かいたくないわけでもないのです。そのような勉強が自分にとって意味があれば、何もがまんせずとも、没入できます。
★しかし、AI時代にあって、グローバルな視野をもってしまった帰国生やインター生にとって、一般選抜のための受験勉強に長時間かけることの意味は、自分にはないのではないかと気づき始めているのです。
★がまんしなくても、英語で話し続け、考え続け、活動もできてしまう私立中高一貫校が増えてきたこととそこから海外の大学も行けてしまう実績も積み上げってきたということもあるでしょう。
★つまりゆったりと本物の学びをし続け、かつ海外大学や国内の有名大学にも確実には入れるならば、いわゆる中学受験業界の高偏差値の学校に向けてガツガツ勉強する必要はないのではないか。むしろ英語で対話したり思考したりエッセイを書いたりといった勉強をして合格でき、入学後、先述した本物の学びと成果を出せる学校を選んだほうが良いのではないかと。
★そして、極めて重要なことは、日本の教育におけるケアの精神が魅力的だということなのです。
★日本の中にいると、教師は自分たちのケアの精神がかけがえなのない価値だと気づきにくいものです。したがって、合理的な学びを遂行しているといつのまにかその大事な日本流儀のケアの精神が消失してしまうことがあります。
★茶道とか武道とか、「道」の精神や芸術的な感性を大事にするケアの精神。
★海外では、意外とこういったことは学校の中ではなく、地域だったり外のクラブだったり、通いたい子供が通うというケースが一般的なのかもしれませんね。
★日本では、教育の一環として行われてきたことでした。
★英語の授業というのではなく、インターナショナルな学園生活そのものがあると同時にこのような日本的なケアの両方があるところ。ガツガツ受験勉強するところには、たしかにそういう学園生活はおくれないでしょう。
★マインドフルネスの重要性が、GAFAMなどで注目されているのは、帰国生やインター生と同じ欲求なのかもしれませんね。
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