プレイフルで創造的な学びのデザイン 研修会最終日 ベタツールとメタツールの循環
★昨日は、サンシャインシティのコンファレンスルームで、およそ140名の私学の先生方が全国から集まって研修会を行いました。前日は豊島岡女子学園で授業など見学、実践発表、質疑応答という有意義な具体的な学びのデザインについての研修がありました。参加した先生方は、それぞれにものの見方や考え方、感じ方をリフレクションして未来の可能性に想いを馳せていました。最終日は、益川弘如教授(聖心女子大学)、上田信行名誉教授(同志社女子大学/ネオミュージアム館長)によるワークショップ付き講演でした。
(豊島岡女子学園の研修の質疑応答セッションで質問する染谷先生)
★益川先生のテーマは「協働的な学びとICT活用による創造性を育む探究活動に向けて」で、上田先生のテーマは「Playful Learning 可能性に開かれた教室体験しよう!」でした。
★それぞれ認知科学やMITメディアラボやスタンフォードの最先端の学習理論に基づいた独自のアプローチは刺激的で、参加した先生方はインスパイヤーされていました。午前中、各90分の講演があり、ランチのあとグループに分かれて対話の時間でした。インスパイヤーしていたので、ランチからすぐにパワーランチになり、深く密度の高い対話が展開していました。
★益川先生も、上田先生も、教科の授業と探究の時間をセパレートするのではなく、一体化させる方法論と意味についてわかりやすく語ってくれました。益川先生は、ジグソー法を活用して深く密度の高い対話を生み出す足場かけのミニワークショップをしました。教えてから考えるのか考えてから教えるのか。後者の学びへのシフトの有効性を共体験したのです。そのためには駆動質問という課題設定が大事なのだと。
★上田先生は、キューブを使ったコミュニケーションワークショップと協働してモンドリアン風の絵を作成するワークショップでした。およそ140名が、ロックに合わせてリズミカルに体を動かしながらそして瞬間的に没入しながら一般的な模造紙の20倍くらい長さのロール模造紙に描いていきます。研修会場が一気にアトリエに変貌していきます。
★探究の呼吸を身体で共体験したのですが、それにしても対話の息吹がやはり重要であるだと。実感・納得感が広がる時間となりました。
★この体験を上田先生は「やって・みて・わかる」マインドセットだと言語化します。
★つまり、「体験→振り返る→意味付けする」というのが、探究の基礎であると。本気で楽しむ体験をして、振り返り、最終的に意味付けすることを何度も強調していました。
★前日の豊島岡女子学園の研修の質疑応答の時間に、文化学園大学杉並の理科主任、教務副部長、次世代リーダー育成部長の染谷先生が「生徒と教師、生徒や教師が外部団体とコミュニケーションする時どんなツールがありますか?」と質問されました。
★なかなか巧まれた質問で、ツールというのは、アプリやICTのようなベタな道具という意味でもあり、コンセプトレンズのようなメタツールという意味もあります。豊島岡女子学園の先生は、クラウド上のグループウェアも紹介されましたが、何よりリアリスティックな対面型対話が重要だと。
★さすがですね。ベタツールとメタツールというツールの両義性について回答されたのです。
★偶然にも染谷先生と研修終了後、池袋駅までいっしょに歩くことになりました。善き対話の機会でした。豊島岡女子学園の先生方及び二人の教授の話のその先をデザインしたいという話になりました。つまり、コンピテンシーとか思考スキルというようなメタツールの話が初日も最終日も出てきたのですが、その実態は何か、デザインしたいのだと。というのも、豊島岡女子学園の生徒さんとはコミュニケーションスキルギャップがある生徒がいる学校も多いし、いわゆる受験学力がある生徒でもコムニケーションスキルギャップがある場合が意外とあるものです。足場のコミュニケーションの肝であるメタ課題設定のマインドセットをしたいのだと。
★ランチタイムのときに、その点についてお二人の教授に尋ねました。今のところ、それは意味付けという抽象化を個人個人がしていけばよいし、その意味付けができる駆動質問は、その都度創意工夫することこそが探究の肝だし、そうなることがパラダイムシフトなのだと。
★染谷先生とその話を共有しながら対話散策をしたのですが、結局大学の知と現場の知をつなぐシステムは現場で創るしかないかということになりました。というわけで、やりますか!やりましょう!とエルボータッチをして別れたのでした。
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