建学の精神と学校の時空 荒川修作の<意味のメカニズム>がヒントになるかも
★2023年4月22日から10月9日まで、セゾン現代美術館で「荒川修作+マドリン・ギンズ 意味のメカニズム 全作品127点一挙公開 少し遠くへ行ってみよう」が開催されています。私が中学生のころに出版された「意味のメカニズム」。書籍なのかアート作品なのか。そこの二項対立を超えているところが荒川らしさということでしょうが。
★ともあれ、認知科学のアフォーダンスの実験的な作品を制作しているといえば、荒川修作という想いがあったので、荒川の作品のコンセプトが「意味のメカニズム」らしいと思うや行きたくなって、GWの機会に訪れてみました。
★同美術館の庭園には、川を挟んで、イサム・ノグチの2つの彫刻があります。川の流れが、2つを分離しているというより、共振させている感じなので、ここに立ち寄るとしばらく魅入ります。
★イサム・ノグチと荒川修作は二回りぐらい歳が違いますが、同時代人であるし、コスモポリタン的なところも似通っているし、実際空間のデザインという点で、それぞれパースペクティブや思想は違うのでしょうが、どちらも共感するアーティストです。
★学校空間を考えたり、実際S建設と協働した時など、フランク・ロイド・ライトやヴォーリズ、バウハウスだけではなく、この2人のアーティストに学びました。フランク・ロイド・ライトやヴォーリズ、バウハウス、イサム・ノグチは、実際に現地に見学にいったりしたのですが、荒川修作は、原美術館で鑑賞したぐらいで、全貌がわからず、書籍での情報で済ましていました。しかし、私学の教育環境デザインについて考える時、いつも荒川修作的着想がでてきました。もちろん、独りよがりな妄想です。
★そこで、「一挙公開」という表現に魅せられて、訪れたわけです。
★で、衝撃的でした。「言葉の意味」というのは、どことなく「病い」が影にちらつくので、ずっとそれを解体しようと、いろいろなテキストにチャレンジしてきたのですが、私が考えるまでもなく、荒川修作はそれをアートにまで表現していたからです。
★ドットやラインに分解したものが、最終的に二枚の絵(それぞれ50号くらいの大きさ?)にシンボライズされているのです。膨大な意味を生み出す諸関係の分解の集積の後に、あっという間に一つの意味に収束するのです。
★最後の2枚から逆走すると、「意味の病という執着・固執」が解体される程の諸関係が氷山モデルさながら、水面下を可視化しているのです。
★パートナーである詩人でアーティストであるマドリン・ギンズとの共創でもあるので、言葉とアート作品の境界横断的な時空が広がっていました。
★特に説明もなく、英語ばかりでしたから、あとで図録を購入すればと思っていましたが、図録は用意していないのだと。もっとじっくり見るべきだったと反省。お盆休みにもう一度訪ねようと。ショップで「三鷹天命反転住宅 ヘレン・ケラーのために」という作品の図録的な書籍があったので、購入して美術館を去りました。
★「ヘレン・ケラーのために」という表現が妙に気になっていたから、購入したのですが、読み始めて、なるほど「意味のメカニズム」が荒川修作の全作品のコンセプトでもあるのかもしれないと。そしてそれがなぜヘレン:ケラーなのか。夏訪れるまでに考えてみようと思います。
★何せ、ラウンドスクエアが、バラザミーティングを開催するのですが、そのバラザの時空を表現する時に、ヘレン・ケラーの言葉が引用されているのです。
★コンセプトというのは、学校空間やWSの空間では、建学の精神の住まう時空です。荒川修作の「意味のメカニズム」という書籍でありアート作品は、この建学の精神の住まう時空の読み直しのヒントになる予感がしているのです。
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