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2023年5月10日 (水)

東京私学教育研究所情報(08)初任者研修「令和5年度 全体研修会」 私学教員の“ウェルビーイング”

★2023年5月8日(月)、アルカディア市ヶ谷で、一般財団法人 東京私立中学高等学校協会・東京私学教育研究所主催(共催:公益財団法人 東京都私学財団)の「初任者研修」が実施されました。会場は110名強の先生方が集い満席となりました。今回は、夏の宿泊研修のプレ研修として、座学でしたが、まずはアイスブレーク。緊張をほぐしつつもクリエイティブテンションを立ち上げるために互いに質問をするペアワークから始まりました。

★次に、同研究所所長の平方邦行先生の講演。それぞれの私学の精神を引き受けて、生徒の100年後を見据え、生徒の才能を開花する教育環境デザインをする気概と覚悟についての講演でした。

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★そして、キーノートスピーチは、山本慈訓先生(一般財団法人東京私立中学高等学校協会 文化部長/世田谷学園中学高等学校 校長)。テーマは『私学教員の"ウェルビーイング"』でした。

★平方所長のメッセージ「東京の私学が21世紀型教育を共に創っているので、ぜひそこで活躍してほしいし、クリエイティブな教育をデザインしてほしい」を受けて、現在の世界標準の新しい教育プロジェクトの一つ「OECDラーニング・コンパス(学びの羅針盤)2030」を例に、"ウェルビーイング"を教育の最上位目標に教育を実践していくことはいかにして可能かについて貴重な講話がありました。

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★予測不能なVUCAの時代の中で、正解のない問題に直面した時、自分でそれを解決する知識・技能・思考力を駆使して、立ちふさがる矛盾やジレンマあふれる事態に対応し、世界を変える主体性=エージェンシーを育成する教師の使命感を情熱的に語られました。

★また、世田谷学園の仏教学校としての建学の精神が、世界標準の精神や学習指導要領が掲げる理念に共通することも丁寧に確認していきました。

★私学の独自性、先見性、先進性は、各私学の建学の精神にのっとり特色ある魅力的な教育を生み出していくとともに、世界をエンパワメントしていく気概も有する教師にかかっているのだと。そのパッションの松明を、参加者はしっかりと引き受ける研修となりました。ウェルビーイングについて、概念的というよりまずはイマジネーションをとばすことができたと思います。

★なお、この研修は、次の各私学の先生方で構成する委員会が企画・運営しました。

委員長 更科幸一先生(自由学園)
委 員 星野真人先生(國學院) 風見加菜恵先生(関東第一)
鷲尾真樹先生(田園調布学園) 石井克己先生(成蹊)

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★当日は、司会から軽快なアイスブレーク、しみじみ身に染みる内省するリフレクションなどにいたるまですべてを、委員の先生方が運営・実施しました。夏の研修は、ディスカッションやオープンな協働作業、そしてOSTなどワークショップ型の楽しく深い、そして学校を超えた仲間が広がる宿泊合宿型になります。

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