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2023年5月29日 (月)

変わる私立中高(34)越境知を体験する中高生③順天「社会貢献のためのアントレプレナー」

★先日21世紀型教育機構の定例総会で、加盟校の順天学園の副校長片倉先生が、こう語られました。

「21世紀型教育的なところで特徴的なことは、探究活動が順天が最も強く打ち出している部分です。全校生徒が様々な活動において関わっています。今年の2月には香港の学校が訪問してくれて理数教育をめぐる合同発表会を開催しました。岡山や大阪の学校も訪れてくれるなど、そういう面では幸せな学校だと思っています。最近のイベントとしては、起業家的な探究活動の場として「探究コンテスト」にも参加しました。ただし、順天の場合、ボランティア教育にも力を入れているので、「社会貢献のためのアントレプレナー」を目指していくことを考えているのです。その意味で、社会や世界に貢献できる人材の輩出がこれまでもこれからもテーマとなっていきます。」

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(2019年のグローバルウィーク。私もなぜか講師に。世界を創るワークショップでしたが、洞察力と感受性の豊かな生徒の皆さんとの対話は鮮明に記憶に残っています。)

★順天の生徒は、片倉先生の語るように、海外の学校や海外のシティの方々と社会解題を共有し、未来を洞察し、未来創りの輪を広げています。それは高大連携においても、企業やNPOなどの外部団体とのコラボレーションにおいても同様です。

★STEAM教育が世の中で注目される前から、サイエンス・マスの探究的な深い授業が展開していました。当然ICTは必須になります。それに活動がThink globally, Act locallyの発想で行っていますから、グローバル教育も破格です。

★ですから、自分の殻を破っていく体験は、グローバルな広い範囲に及でいます。SGH認定校に一早くなったということも、その教育の量と質を拡大するのに役立ったでしょう。

★そのSGHの一環として、大学の先生を中心に、NPOや企業など多くの団体とコラボして、グローバルウィークという講座が開講されています。2019年に私も「世界の作り方」という講座を担当しました。

★どんな世界を創りたいのか、あるいは協働して創っていきたいのかが氷山モデルの見える部分のテーマだったのですが、もう一つのテーマはそのワークショップを通して、自分の内面にある世界を創る視点を可視化していくというものでした。

★越境知というのは、異なる人々と対話をするときに生まれてくるだけではなく、自分の内面を見つめ、ふだん気づかない自分のものの見方や感じ方、考え方を掘り起こす没入プロセスの際にも生成されます。

★その体験が順天のみなさんと経験できた90分は、今の私に学びや対話を考える貴重なプロトタイプになっています。

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