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2023年5月20日 (土)

GLICC Weekly EDU 第128回 湘南白百合の感動の教育

★昨日、GLICC Weekly EDU 第128回「湘南白百合ー教師も生徒も企画力が卓越ー」がありました。今回は、新しい年度になったばかりですから、水尾教頭先生に、湘南白百合の教育の概略を話していただきながら、すべての教育活動で、生徒が主体的に運営したり、新しい講座を企画運営している様子を丁寧に語っていただきました。当然ながら、その企画運営の過程で、様々なドラマがあり、お話に耳を傾けながら、感動の連続体験ができます。

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★そして、とても大事なことに、なぜ主体的に企画運営する資質・能力が育まれるかという理由も丁寧に語っていただいています。

★たとえば、湘南白百合の生徒の進学先の40%前後を占めているのが医学部や医療系ですが、新しい高大連携の講座や東大の理Ⅲで学んでいるOGが仲間を連れてきて医学部の具体的な様子や使命を語る講座など多様な講座がデザインされているという話も圧巻です。

★医学部に進学するための勉強方法というだけではなく、なぜ医学部や医療系の道なのかという、世界の痛みを引き受ける覚悟や自分ができることは何かを思いめぐらす講座になっているようです。

★医学部だけではなく、法教育なども実際に模擬裁判の探究活動を行ったり、自治体や見識者が開催するシンポジウムに湘南白百合の生徒が招かれて語るなど破格の教育環境がデザインされているのです。

★つまり、自分が興味と関心ある場や自分の強みのある場で真摯に自分に向き合い、深い学びを歩んでいるうちに、大きく成長し、飛び立つという生徒1人ひとりの人生の物語が編集されているのです。1人ひとり違いますから、とにかくあらゆる教育活動を先生方は用意するわけです。そして、用意するだけで、あとは生徒がそこから飛び立っていくわけです。

★どこまで飛び立つのかというと、当然世界の痛みを引き受ける生徒が多いので、グローバルな範囲にまで飛び立つわけです。そうなると英語は必須なのです。帰国生ばかりでなく、一般生も英語を使って企画ができるような環境もフルにデザインされています。

★好奇心に満ち、オープンマインドを広げ、多角的な問いを生み出すという科学者の基本的なメンタルモデルが育成されるのが湘南白百合の教育環境デザインだなと改めて感じ入りました。理系進路が多いので、やはり科学者の目を実装する教育環境だなと思ったわけですが、実は人文系も社会科学系も、この科学者の目、あるいは探究者の目は同じくらい必要であり、その目が養われる教育環境が確かにあるのです。詳しくは動画をぜひご覧ください。

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★そして、最後に、水尾先生は、昨日ちょうどNHKで報道された「皇后さまなど出席 日本赤十字社の全国大会開かれる 東京」というニュースに矢田結さんがでてきたお話をされました。記事によると、こうあります。

「皇后さまが、赤十字の活動に功績のあった個人や団体の代表に表彰状などを手渡されたあと、活動報告が行われ、ウクライナに派遣された日本赤十字社の矢田結さんが、仮設の避難所を開設したことや山間地で巡回診療を行った経験などを語りました。」

★広島でG7が行われている最中ですから、矢田さんの活動は、グッときます。

★そして、この矢田さんこそ湘南白百合のOGだったのです。すばらしい大学進学実績についてもお話がありましたが、大学に入学して終わりではなく、その後の活躍の芽が湘南白百合時代にあったということが語りつがられる象徴的な例です。

★矢田さんのような活躍をする湘南白百合の生徒がたくさん輩出されるわけですが、その理由がわかるお話が水尾先生からたくさんありました。ぜひご覧いただきたいと思います。

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