GLICC Weekly EDU 第128回 湘南白百合の感動の教育
★昨日、GLICC Weekly EDU 第128回「湘南白百合ー教師も生徒も企画力が卓越ー」がありました。今回は、新しい年度になったばかりですから、水尾教頭先生に、湘南白百合の教育の概略を話していただきながら、すべての教育活動で、生徒が主体的に運営したり、新しい講座を企画運営している様子を丁寧に語っていただきました。当然ながら、その企画運営の過程で、様々なドラマがあり、お話に耳を傾けながら、感動の連続体験ができます。
★そして、とても大事なことに、なぜ主体的に企画運営する資質・能力が育まれるかという理由も丁寧に語っていただいています。
★たとえば、湘南白百合の生徒の進学先の40%前後を占めているのが医学部や医療系ですが、新しい高大連携の講座や東大の理Ⅲで学んでいるOGが仲間を連れてきて医学部の具体的な様子や使命を語る講座など多様な講座がデザインされているという話も圧巻です。
★医学部に進学するための勉強方法というだけではなく、なぜ医学部や医療系の道なのかという、世界の痛みを引き受ける覚悟や自分ができることは何かを思いめぐらす講座になっているようです。
★医学部だけではなく、法教育なども実際に模擬裁判の探究活動を行ったり、自治体や見識者が開催するシンポジウムに湘南白百合の生徒が招かれて語るなど破格の教育環境がデザインされているのです。
★つまり、自分が興味と関心ある場や自分の強みのある場で真摯に自分に向き合い、深い学びを歩んでいるうちに、大きく成長し、飛び立つという生徒1人ひとりの人生の物語が編集されているのです。1人ひとり違いますから、とにかくあらゆる教育活動を先生方は用意するわけです。そして、用意するだけで、あとは生徒がそこから飛び立っていくわけです。
★どこまで飛び立つのかというと、当然世界の痛みを引き受ける生徒が多いので、グローバルな範囲にまで飛び立つわけです。そうなると英語は必須なのです。帰国生ばかりでなく、一般生も英語を使って企画ができるような環境もフルにデザインされています。
★好奇心に満ち、オープンマインドを広げ、多角的な問いを生み出すという科学者の基本的なメンタルモデルが育成されるのが湘南白百合の教育環境デザインだなと改めて感じ入りました。理系進路が多いので、やはり科学者の目を実装する教育環境だなと思ったわけですが、実は人文系も社会科学系も、この科学者の目、あるいは探究者の目は同じくらい必要であり、その目が養われる教育環境が確かにあるのです。詳しくは動画をぜひご覧ください。
★そして、最後に、水尾先生は、昨日ちょうどNHKで報道された「皇后さまなど出席 日本赤十字社の全国大会開かれる 東京」というニュースに矢田結さんがでてきたお話をされました。記事によると、こうあります。
「皇后さまが、赤十字の活動に功績のあった個人や団体の代表に表彰状などを手渡されたあと、活動報告が行われ、ウクライナに派遣された日本赤十字社の矢田結さんが、仮設の避難所を開設したことや山間地で巡回診療を行った経験などを語りました。」
★広島でG7が行われている最中ですから、矢田さんの活動は、グッときます。
★そして、この矢田さんこそ湘南白百合のOGだったのです。すばらしい大学進学実績についてもお話がありましたが、大学に入学して終わりではなく、その後の活躍の芽が湘南白百合時代にあったということが語りつがられる象徴的な例です。
★矢田さんのような活躍をする湘南白百合の生徒がたくさん輩出されるわけですが、その理由がわかるお話が水尾先生からたくさんありました。ぜひご覧いただきたいと思います。
| 固定リンク
「創造的才能」カテゴリの記事
- 2026中学入試準備(14)問いの循環思考が行われる授業 すてきです。(2025.02.18)
- 2026中学入試準備(10)富士見丘の突出型グローバル教育 チームワークと自分の言葉としての英語へ(2025.02.15)
- 2026中学入試準備(08)MiddleからCreativeへ ようやく(2025.02.13)
- 2025年中学入試動向(13)和洋九段女子 生徒の才能が豊かになる生成AIの使い方勉強会はじまる(2024.11.24)
- 聖学院の教育宇宙(3)すべての教育活動をつなぐ存在としての授業があった <奇跡の男子校>(2024.11.23)
「中学入試」カテゴリの記事
- 2026中学入試準備(15)今年から2027年にかけて変わる慶應義塾大学の入試問題 才能創発型入試とシンクロしだす (2025.02.19)
- 2026中学入試準備(12)3Fマインドと3Tスキルを大切にする教師がいる学校を探そう(2025.02.17)
- 2026中学入試準備(06)知られざる工学院と聖学院の思考力セミナーものすごいバックボーン(2025.02.11)
- 2026中学入試準備(05)すべてが才能創出型入試の中で海外進学準備もしている学校は(2025.02.11)
- 2026中学入試準備(04)すべてが才能創出型入試へ(2025.02.11)
「大学入試」カテゴリの記事
- 2026中学入試準備(15)今年から2027年にかけて変わる慶應義塾大学の入試問題 才能創発型入試とシンクロしだす (2025.02.19)
- リスクマネジメントしての中学選択(05)共愛モデルに学ぶ(2024.12.02)
- 新しい社会の在り方を「人間—テクノロジーー世界」の多様な関係性でとらえる世代(2024.09.17)
- 2050年社会をユートピアにするかディストピアにするか(06)児浦准教授のEUU構想に希望(2024.09.08)
- 「問いの力」AI社会でも変わらないコンセプトレンズ創出力~福島県私学教育研修会でWSを実施して(2024.08.26)
「創造的対話」カテゴリの記事
- 2026中学入試準備(13)東京私立中高の理数教育の教科横断性 実に深い(2025.02.17)
- 2026中学入試準備(07)東京都 本来の人間とは何かをどうとらえるか議論が進み始めている(2025.02.12)
- 2025年中学入試動向(15)日大豊山女子 新タイプ入試60%占める ルーブリックも公開(2024.11.25)
- 2025年中学入試動向(13)和洋九段女子 生徒の才能が豊かになる生成AIの使い方勉強会はじまる(2024.11.24)
- 聖学院の教育宇宙(3)すべての教育活動をつなぐ存在としての授業があった <奇跡の男子校>(2024.11.23)
「PBL」カテゴリの記事
- 2025年中学入試動向(35)富士見丘 学習指導要領をそのままグローバル教育化としてトランスフォーメーションに成功(2024.12.15)
- 八雲学園をカリフォルニアから考える(了)英語祭の意味 グローバルSTEAM探究教育(2024.12.14)
- 八雲学園をカリフォルニアから考える(5)UCサンタバーバラで学ぶ八雲生(2024.12.12)
- 工学院(2) 田中教頭インタビュー第2弾 オープンマインドの世界に通じる意味(2024.12.12)
- 聖書・宗教の授業・礼拝 聖ドミニコ学園・聖学院・桜美林・恵泉・湘南白百合・女子学院・普連土など 自己を見つめ世界の痛みに向き合い対話し言葉を紡ぐ(2024.11.26)
最近のコメント