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2023年5月19日 (金)

変わる私立中高(24)教科専門性を横断する越境視点を実装する東京私学

★東京の私立中学校と高校合わせて423校あります。その私立中高の先生方が、学校を越えて集まり、経営、リスクマネジメント、教科専門性など多様な研修を作っています。東京私学教育研究所は、その先生方の活動をサポートしています。

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★3年前までは、それぞれの研修会は精緻に充実していましたが、新学習指導要領により、個別最適化と協働学習の一体化、総合的な探究の時間、メタ認知、主体的・対話的で深い学び、そして、昨年は12年ぶりに改正された生徒指導提要によって学習指導と生徒指導の一体化が強調され、大学入試では総合型選抜入試が激増という流れになりましたから、時代の具体的状況を読みながら、「越境的視点」を可視化し、各領域と共有・実装する動きが生まれていました。

★それが「プロジェクト部会」ですが、昨日プロジェクト部会の全体委員会が行われました。各学校から20名ほどの先生方が集まり、「越境的視点」を見出す具体的状況がイメージできる高感度な抽象性のある大テーマを見出し、5つのプロジェクトが生まれることになりました。

★上記の図のように、学校のそれぞれの教育活動や経営などがすべて有機的結合へ向かい始めました。

★東京私学の場合、中学入試などマーケットによる支持を得るために、それぞれの教育領域が切磋琢磨されソフィストケートされています。

★ですから、よく教科か探究かという議論が日本の教育界全体では行われますが、東京私学はそこは両立です。なぜなら、教科専門性というのは、とことん突き抜けていくと当然越境性に到達するからです。

★プロジェクトは従来の教育領域にはない部分の専門性を追究していきますから、当然その行き着く先は「越境的視点」を発見できます。

★上記の図の縦の領域は、帰納推理によって「越境的視点」に行き着きます。横の領域、つまりプロジェクト領域は、仮説推理によって到達します。

★もちろん、推理の方法はいくつかあり、その都度使い分けをしていきますから、あくまで重点的な推理方法という意味での違いにすぎません。

★いずれにしても縦のベクトルと横のベクトルの合力が生まれることになります。いやすでに生まれています。

★東京の私立中高は、この合力を生み出すビッグバン的化学変化が起き始めています。

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