思考を生み出す思考の時代(02)主体性とかエージェンシーとか表現は違えども 思考コード的差異がある
★言葉の意味とは、事物を指示しているのが基本だから、表現が違えば指示しているものも違う。たいていはそうかもしれないのですが、教育言説は、そうでもないのです。たとえば、主体的とか主体性という言葉は、昔から教育現場では使われてきましたが、新学習指導要領では、その当時の意味とは違ってきています。もともとコールバーグの道徳発達理論を背景に持っていましたから、主体的という表現が指しているのは、その発達理論の2段階目の慣習段階で使われていたのです。つまり、いいこちゃんでいることを努力する主体性ですね。
★第1段階は、前慣習段階です。人間関係の前に、周りの事物や人と衝突を起こさないようにルールを身に付けるということですね。生理的・物理的な段階です。ものを壊さない、人に危害を加えない、何が危ないか安全なのかの身体的な感覚などですね。この段階で、萎縮して興味と関心の芽を摘むことがあるので、注意をしなくてはならないわけです。
★第2段階(詳しくは各段階2ステップになっているので、6段階ですが、ここでは大まかに)では、人間関係や知識の体系と適合させるわけです。
★従来は、ここまでの主体性でした。しかし、新学習指導要領では、予測不能な時代に直面し、その組織自体が消滅してしまう場合も多くなってきたわけで、新しいシステムの組織に対応する段階での主体性が必要になってきました。リスキリングなどという言葉もその文脈ですね。
★しかし、その変化耐性は、なかなか身につきません。チェンジメーカーとかコラボレーションとかという言葉は、この変化を乗り切るという意味が背景にあるのでしょう。
★しかし、現場の学校の半分以上(特に公立学校)は、第三段階目の主体性を認識すると、学校組織や教員組織自体が脱慣習化されるので、恐れが生まれ、反対勢力が生まれてきます。そこを明白にしてしまうと、そういう動きが高まるので、文科省は第二段階目を選ぶのか第三番目を選ぶのか、選択できる表現にしたのです。調和を大事にするために曖昧にしているということでしょう。
★エージェンシーは、OECDのラーニングコンパスが立ち上がった時から、第三段階で発揮する主体性を意味します。文科省は、当然この動きをリサーチし、先見性のある学校が、そのプロジェクトに参加できるようにしているのです。
★IB200校計画もそうですね。しかし、5000校以上ある高校のうちその10%も、そうならないわけです。反発が生まれないように小出しの戦術でいっているわけです。
★ところが、世界はエージェンシーとか自己変容とか、大胆に進めているわけです。
★どちらが、未来をウェルビーイングにするでしょう。おそらく決まっているとは思いますが、第2段階で十分だという方も世の中には、意外と多いのです。
★なぜか?思考力のレベルの差なのです。どちらが頭が良いとかそうでないのかいうことではありません。第1段階で思考トレーニングをされたきりだと、それ以上はいきませんし、第2段階で思考トレーニングをされて終わっていると、当然第3段階に飛べませんね。
★第3段階に飛ぶには、第3段階の思考レベルをトレーニングする必要があります。うまりは、思考コードの9つの領域をすべてちゃんとトレーニングすることが重要です。コールバーグの道徳発達理論は、思考コードのA軸、B軸、C軸にも重なりますね。
★ともあれ、チェンジメーカーになれ!コラボ―レーションだあ!とか叫んでいる方がは、AI技術などで、自分は第3段階の思考レベルを持っているような錯覚をしています。というのも、第三段階は、脱抑圧的コミュニケーションが前提です。自分は第三段階にいるのに、君たちはいないと平気で語っている人結構いますよね。それはほとんどルサンチマンで、その状態で道具立てが最先端なので、厄介です。
★しかし、そのような人が増えてきたということは、たしかに時代は第3段階に突入しているということでしょう。
★小出しのマイナーチェンジではなく、大胆なコンセプトと多くの人の共感を得る方策。こういうものが生まれてくる時代です。すでにローマクラブやWHOなども、その方向で動いています。内閣府だって実は動いているのです。
★マイナーチェンジかダイナミックチェンジか。どちらを選択しますか?
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