八雲学園 今後世界が求める「バラザ思考」を学べる超学校 真のグローバルリーダーを輩出する環境。
★先週金曜日、GLICC Weekly EDU 第126回「八雲学園ー本物のグローバル体験ー」がありました。今回は、八雲学園のグローバル教育の多様なプログラムを一通り丁寧に、その内容のみならず、開発された経緯や、その中で生徒がどう成長するかなど語っていただきました。副校長菅原久平先生の社会や文化的背景の見識と副校長近藤隆平先生のご自身海外大学で学び、世界の学校の豊富なリサーチを通じての見識の両側面から語っていただきました。そして、その中で、他校にはないそれでいて国連や世界の人材開発マネジメント、G7などでも注目されている「バラザ思考」の学内浸透について語っていただきました。
(GLICC Weekly EDU 第126回「八雲学園ー本物のグローバル体験ー」)
★60名収容できる海外の高級ホテルレベルの八雲レジデンスをサンタバーバラに所有しているというのは、まず他にない環境です。そして、中3の最後の時期に、回数を分けて、全員が参加するわけです。このように国内の多様なイベント同様、海外のプログラムも、有志の生徒だけではなく、全員が体験するところからはじまるところが八雲学園の大きな特徴です。そこからもっと英語力を生かしたいという生徒にとっては、多様なプログラムが用意されているのです。
★とにかくグローバル教育のプログラムは本当に多様で充実しているのです。したがって、海外大学に進みたいという生徒にも準備は万全で、実際に多くの生徒が海外大学に合格しているのです。
★海外大学に合格するというのは、高度な英語能力のみならず、文化や歴史などの教養と未知の問題に直面した時、その解決に立ち臨む柔軟な思考力が必要です。したがって、そのような資質・能力を身に付ける教育環境が、すべての八雲生に整っているのです。
★そして、さらに八雲学園のグローバル教育の他にない特徴は「バラザ思考」を活用する機会がすべての八雲生に開かれていることです。バラザという対話システムは、八雲学園が加盟しているラウンドスクエア(RS)が開催する国際会議で重視されています。RSでは、次のように説明されています。
<バラザ(Baraza)は、アフリカのスワヒリ語で「異なる人々が集まること」を意味する古い言葉です。バラザでは、学生や社会人の代表者がディベートや自由な議論を行うことができ、全員の意見が平等に評価されます。すべての会議参加者は「バラザグループ」を割り当てられます。バラザはリッカより小さく、学生のバラザリーダーが指導します。>
★この文章の中に「リッカ」という別の対話システムがでてきますが、このリッカは、私たちがふだん活用している対話システムです。G7のように同じ想いをシェアしているメンバーが集まって、合理的に議論し解決の合意に向けてディスカッションをしますが、バラザはその前提を外して「異なる人々が集まって」自由に話すわけです。
★リッカは制約的自由がありますが、バラザは開放的自由が前提です。そしてより根源的な問題に迫っていくわけです。リッカは、課題が設定され、それを解決する目的があるのでしょう。
★このバラザが、国連などでも取り入れられているわけです。目の前の問題を解決するのが国連の常でありますが、その前に根源的な問題を掘り下げていく機会が世界の人びととシェアできることも大切なのだということでしょう。
★世界標準のカリキュラムとか教育とかよく言われますが、その多くが海外大学に合格できるという目標が決まっていて、それ以上に根源的問題があることにも目を向けるというところにまではいかないのです。そして、このことに気づいている学校は海外でもそう多くないのです。RS加盟校のような学校で展開されているぐらいかもしれません。
★IBも創設するのに尽力したクルト・ハーンですが、彼がIBはやはりリッカ的側面が強く、それではグローバルエリートを生み出すことはできるけれど、真のグローバルリーダーを生み出すことはできないと思ったのでしょう。そこでRSを創設したのだと思います。
★IBとRSの違いは、グローバルエリートを生み出すか真のグローバルリーダーを生み出すかの違いがあることに気づいている人は実は少ないのですが、クルト・ハーンが置かれたシチュエーションと同じような世界環境が迫ってきている今日、バラザ思考はとても大切なのです。ぜひご視聴ください。
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