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2023年3月12日 (日)

GLICC Weekly EDU 第119回「かえつ有明〜『多様な学び』をプロデュースする」 先生方のブッククラブがおもしろい

先週金曜日、<GLICC Weekly EDU 第119回「かえつ有明〜『多様な学び』をプロデュースする」>が開催されました。紹介するまでもないほど有名な佐野先生と金井先生が登壇され、お二人のマインドフルネストークが、YouTube空間に広がりました。日々子供の勉強に悩んでいる保護者の方、教育に格闘しながら疲れているなあという先生方などは、ぜひご視聴ください。癒されるし、ウェルビーイングってこういう感じかあとなるでしょう。

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★同校は、先生方全員が、生徒と共に多様なプロジェクト宇宙を創出しています。どのプロジェクトも学内のネットワークでとどまるのではなく、学外のネットワークも広がっています。巧んで・探して・頼んで、そのネットワークがつながるのではなく、ネットワークそのものがかえつ有明の生徒や教師のアクションを求めているという関係性がコンコンと生まれているのです。

★それは、心理的安心安全性の土壌があるからです。

★とにかく、話はいつものように拡散しつつ深まっていきました。実は、佐野先生と金井先生との出会いは、12年前の3・11だったのすが、その時から明確に外部環境は危機的な状況でした、7年前お二人がかえつ有明に赴任されたときも、学校経営危機の環境下にありました。そのような脅威・恐怖・危機的状況下で、心理的安心安全性を学内に生み出し広げて持続可能にしていくのは奇跡的です。その極意は?という感じで話が進んでいきました。

★それを生み出すには、とにかく先生方がコミュニケーションチャンスを授業や校務以外の時間を有効に活用してつくっていくエージェンシーが動いているようです。なぜそのようなことができるのか?そんな話にもなりました。その話の中で、コミュニケーションチャンスを生み出す自由な空間を支えている一つの小さくて無限のエンパワーメントを生み出すブッククラブというのがあるという話にもなりました。

★ある一人の学者の理論を振り回すのではなく、多様なジャンルの本を読み合って、自分たちの具体的な状況にアレンジしていく世界が広がっているそうです。一冊の本は、実は10人以上の、もしかしたら100人以上のネットワークがしっかり結びついているわけです。そのような本を何冊もシェアしていく小宇宙があるわけです。

★この危機的な状況下において多様なネットワークを生み出していく、しかもその都度新しい変化が生まれるアクションを起こすプロジェクトが立ち上がるエージェンシーがブレークスルーしていく活動態。それはその危機的な状況において心理的安心安全性を生み出し、物理的環境的な危機を解消することになるだろう希望の精神的なエネルギーが生み出されていきます。

★もはや社会構成主義的なプロジェクトではなく、おそらくANT的な関係性が生まれているのでしょう。もっとも、佐野先生と金井先生は、そんなANT(アクターネットワークセオリー)という理論にはまったくこだわらないでしょうが(笑)。ぜひご視聴ください!

 

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