2024年中学入試の行方(03)ウェルビーイング教育座標 パウロの長崎修学旅行を通して
★勤務校聖パウロ学園の長崎修学旅行のサポートに入っています。パウロの先生方は若く、今回の2年生の修学旅行の学年主任・主幹大久保先生も30歳代です。20代から30代の学年団とは思えない程、機敏・熟練した動きなのですから、先生方の歳の2倍から3倍の私は、邪魔にならないように同伴しているわけです。
(早朝ミーティング。5時30には集まっています。私は予定通り45分に着席(汗)
★今回の修学旅行の目的は、コロナ禍にあって中学時代から宿泊行事に参加できなかった生徒も多く、パウロに入学してからも学年全体の宿泊行事は今回が初めてだったため、学習旅行というより、学内で創ってきた学年・クラス・個人の内面と活動の循環の基盤づくりの実証が目的でした。この旅行でうまくできているところとそうでないところを教師と生徒がお互いに気づき、次に生かしていくということです。
★もちろん、学習の側面もあるのですが、一つのテーマをプロジェクトチームで長崎の街をフィールドワークするというより、グローバルの本質的な学びの視座をどのくらいの広さで身に付けられるかがポイントです。
★世界でも例のない原爆が落とされた2つの都市のうちの1つ長崎です。江戸時代までは、日本の唯一の国際都市だったかもしれません。港、金融業、エンターテイメント、権力の中枢などがダイレクトに機能する都市。地政学、地経学の交差する都市です。
★そして、明治以来、欧米に追い付け追い越せとばかりに進められてきた近代化の光と影の凝集した都市です。
★まずは受容するところから、感じることから、仲間と共感することから始めるわけです。
★内面に火がともれば、学びはなんとかなります。
★先生方や生徒の動きをみていると、パウロのウェルビーイング教育座標はこんな感じになっていました。
★第1象限のウェルビーイングポジショニングに持っていくには、知識や技術はもちろん必要なのですが、その基盤となる内面の質料と形式化の循環層は、パウロの場合は新しい世界標準です。特に巧んだわけではなく、先生方のスクールモットー黄金律に常に還る日々の教育の積み重ねが生み出したものです。若い先生方ですが、黄金律<men for others, with others>を大切にするハートが私のような年寄よりも豊かな経験値を積み上げています。私たち戦後経済成長期を生き抜いてきた個人主義世代とは大違いなのです。(つづく)
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