ドネラ・プロジェクト(24)教育における未来のトレンドハンティング ディビッド・クリスチャンの未来思考
★ディビッド・クリスチャンの新邦訳本<「未来」とは何か:1秒先から宇宙の終わりまでを見通すビッグ・クエスチョン>( NewsPicksパブリッシング 2022/12/21デイビッド・クリスチャン著, 水谷 淳・ 鍛原多惠子 翻訳)の10章あるうち2つの章を読みました。非真面目な読書をする私ですから、目次と注を先に読んで、最終章である10章「遠い未来ーさらに先に」から読みました。驚きました。コンサルティング会社の未来学者ではなく、オーストラリアのマッコーリー大学教授で、同大学のビッグヒストリー研究所所長が数十億年先の宇宙がどうなっているかから宇宙船地球号の話をするのですから。とはいえ、ビル・ゲイツとともに「ビッグヒストリー・プロジェクト」を立ち上げるくらいですからそのぐらいは当然なのかもしれません。
★そして、もう一つ驚いたのは、「第8章近未来ーこの先100年」を読んだ時のことです。数十億年先の未来のトレンドハンティングを行いながら、21世紀現在から22世紀初頭にかけての近未来をどう読むのか?と興味と関心が湧いてきたので、読んだのです。
★すると、なんと、そこには宇宙船地球号をめぐるドネラ・プロジェクトそのものの着想が書いてあるではないですか。
★リソースは、私とは確かに違います。私はルソーという啓蒙思想家をドネラ・プロジェクトで未来のトレンドハンティングを行う時のコンセプトレンズの1つにしています。ディビッド・クリスチャンは、一世代若いコンドルセをリソースにしています。
★カントやマルサス、アダム・スミスは共通しています。「成長の限界」は共通していますが、ドネラ・メドウズを引用することはありません。SDGsは共通しています。
★どうやらリソースの違いはあるけれど、近未来に関するシナリオプランニングは私の考えと親和性があるということがわかりました。
★それにしても、黄金律が世界共通のルールとして重要になってくるという指摘も私と共通しているのは、ちょっと勇気をもらいました。
★来年4月からは、ドネラ・プロジェクトを少しずつコミュティ化していこうと思っていました。また荒唐無稽なといわれそうな気がして、少しだけ迷いもあったのですが、完全に吹っ切れました!♪
★21世紀型教育のエントロピー増大後、22世紀型教育が誕生するという最近の主張も、ディビッド・クリスチャン教授の未来のトレンドハントに重なるシナリオプランニングでもあります。
★それにしても、歴史観が壮大過ぎて、驚嘆です。しかも未来思考というのは関係性の時間を分析することによって未来トレンドハンティングを行うことだなんて!!面白すぎます。主体的関係性の構築が21世紀だと言い続けている私としてはこれもまた驚きだったのです。
★たしかに、Z世代やα世代には、このような意味での未来思考力が大事であることは間違いないでしょう。
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