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2022年12月 8日 (木)

ドネラ・プロジェクト(19)「主体的・対話的で深い学び」のイメージ

★PBLとかアクティブラーニングとかEBLとかいろいろな表現がありますが、学習指導要領では「主体的・対話的で深い学び」と表現されています。限定的過ぎて、学びとしてイメージを飛ばすのには、なかなか難しいかなと思っていました。しかし、現場では、PBLというより具体的限定性があったほうが、動きがでるということもわかってきました。

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★部活や行事、学校説明会、プロジェクトプログラムなど、いずれも主体的に生徒が活動している様子をみていると、この主体性は、自律しながら、いやしているから、先入見や権威などに「こだわらずに、脱中心という分散化ができるようになっていきます。それでいて、個人主義的に行動するのではなく、仲間を互いに巻き込む動きをしていきます。同調性ではなく、協働性です。

★このような自律分散協働系型の主体性ができあがるには、体験の中で多次元の葛藤を処理していく学びを通過します。この過程を通して葛藤を乗り越えるという知恵という技術ができあがっていきます。知恵は、マインドだけではなくスキルも両立していなくてはなりません。

★その過程で身に付ける知恵は、生徒自身は気づかなくても、心理学的技術や社会学的技術、法学的知識、経済的センス、健康に関する関心など多様です。

★葛藤を解決するエピソードや方法をプレゼンすることにより、それは同時にモニタリングになりますから、自分を圧迫していた壁が見えるようになります。だからこそ、この壁を取り除く解決策を考えようとします。それには、対話をする必要もあるでしょう。無意識かもしれませんが、心理学や社会学の手法は有効です。

★そして、協力する必要もあるでしょう。なんといっても、脱中心化した視点が必要です。

★知識については、データでモニタリングができますが、知恵については、自己表現というかパフォーマンスによってモニタリングすることができます。知識のモニタリングで大事なことは、知恵に基づいているかですが、そこはデータではなかなか分析できません。知識をどのように活用しているかパフォーマンスを見るしかないでしょう。ルーブリックや思考コードが必要となるわけです。

★このようなモニタリングを自分でも行い、他者からも行ってもらうことによって、目に見えない3つの境界線が見えてきます。あるいは気づくことになります。

★この境界線を越境することができるかどうか?深い学びへの挑戦です。かなり学際的なコンセプトレンズを結晶させないと、越境できません。チャレンジングな学びになるのです。

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