ドネラ・プロジェクト(20)「主体的・対話的で深い学び」をダイアローグとメタローグで考える
★居郁領域では「主体的・対話的で深い学び」について議論が続いています。どれも豊かな対話がなされています。しかしながら、大切なことはその学びを通してすべての生徒が自分の才能や価値を見出せるか、いや創れるかということです。たしかに、<誰一人取り残すことのない「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~多様な子供たちの資質・能力を育成するための,個別最適な学びと,社会とつながる協働的な学びの実現~ (中間まとめ)【素案】>には、こんな文章があります。「一人一人の児童生徒が,自分のよさや可能性を認識するとともに,あらゆる他者を価値のある存在として尊重し,多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え,豊かな人生を切り拓き,持続可能な社会の創り手となることができるよう,その資質・能力を育成することが求められている。」
★とはいえ、このような「資質・能力」は誰一人も取り残すことなく、体得できるのかどうか?今のところアクティブラーニングをやったところでPBLをやったところでそのような気配はありません。ただ、一方通行型講義よりも、こんな才能や素養がある生徒がいたのかあと感動するシーンは増えました。
★問題は、誰一人も取り残すことなくそんな才能を体得できる方法は何かです。
★IBやAレベル、APを研究している多くの学校があります。たいへん興味深いしいろいろな啓発を受けます。しかしこれらの教育プログラムは、誰一人も取り残すことなく才能を見出せるプログラムではないのは説明するまでもないでしょう。
★PBLやアクティブラーニングは、たしかに偏差値にかかわりなく才能を開花する生徒が多くなります。しかし、全員がそうなるわけではないのですが、だからといって効果がない授業ではないのです。
★逆なのです。偏差値では見えなかった才能者が生まれるのはなぜかという視角から洞察することが必要なだけです。
★PBLなどで才能を見出した生徒は、ダイアローグというレベルの対話から、メタローグという対話ができるなんらかのきっかけがあったようです。
★そのきっかけは何か?そしてそのメタローグとは何か?
★この2点の洞察を深めていくと、おそらく誰一人も取り残すことなく資質・能力とか才能とか価値とか、いろいろな言葉で表現されている1人ひとりのバリューを生み出すそれぞれの知の循環を見つけることができるはずです。
★欧米のような階級格差と日本のような学歴階層格差は似て非なるものです。前者は階級を超えるのは未だにシンドイですが、日本の学歴階層格差は、たしかに資格制度の領域では厳然として立ちはだかりますが、アントレプレナーシップ領域においては、機能しません。
★欧米でもそうでしょうが、やはりそこではアトレプレナーシップを発揮するにも階級格差は影響します。もちろん、IT分野は越境的ですが、果たしてどうでしょうか。。。
★日本は、中小企業が90%ですから、大企業と中小企業の経済格差はたしかにありますが、中小企業のスタッフが収入という点で乗り越える機会は欧米に比べてあるでしょう。
★とはいえ、ここのところ地政学、地経学的には分が悪い情況で、どこまでそれが続くのかわかりません。
★しかし、2030年まではまだ執行猶予はあるでしょう。この間に、全員がメタローグを実装できる学びを生み出す戦略を実行すべきです。ダイアローグを行う環境はどんどん整っています。メタローグを洞察するティッピングポイントをなんとかつくりたいものです。
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