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2022年12月 2日 (金)

2023中学入試の役割 ソーシャルジャスティスを求めて(08)湘南白百合の真価

★先日、湘南白百合の水尾純子先生(教頭・入試広報部長)と首都模試の北さん(取締役・首都圏模試センター教育研究所長)と首都模試の市川さん、そしてノイタキュード代表北岡さんと1時間ほど対話しました。成城学園の青柳先生との対話と同様のテーマで行われました。青柳先生のときと同様、基本は水尾先生と北さんとの対話で、その前後で私は対話に参加させていただきました。いずれ首都模試チャンネルで公開されると思います。詳しい話は、そのときぜひご視聴ください。

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★ここでは、1つ気づいたことについてコメントしておきます。今回は参与的観察者としての立場に近いので、また新しい角度から湘南白百合の教育について感じ取ることができました。

★これまでだと、教育と成長という視点で見ていると、生徒1人ひとりの成長だったりアイデンティティの形成ということに目が行きがちだったのですが、今回改めて、私と他者という関係性を前提とした生徒1人ひとりの成長なのだと感じたのです。

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★湘南白百合の場合、プロジェクト学習や探究の活動が多様です。在校生同士の対話やディスカッションや協働作業によって、自分と他者の関係性を自覚して学び合っているわけです。さらに、栄光学園とか鎌倉学園、サレジオ学園など他校とのプロジェクト学習も数多く企画・実施されています。この関係性は、在校生とはまた異なる関係性でしょう。

★考えてみれば、関係性が成り立つには、互いに全く違うアイデンティティを形成していてはうまくいきません。ところが、湘南白百合の場合は、いずれのプログラムも成果をあげていると水尾先生は検証していきます。しかも、それぞれが大学進学実績にもひもづいているわけです。

★ということは、独自性を維持しながらも互いに共通性もあると了解できるわけですが、その共通点とは何かが問題です。

★仲間内だけの共通点なのか、公共性に担保された共通点なのか、普遍主義的な性格を帯びているのか、あるいはカトリック的な真理がそこにあるのか。

★湘南白百合の場合は、どうやらまた違う共通点があるのです。もちろん、最終的には、真理は自由にするというカトリック的な意味での「真理」を共有するのでしょうが、それは神のみぞ知るあまりに深い「真理」なので、いきなりそこにいく共通性ではありません。独りよがりな共通点でないことは水尾先生のお話からは明らかです。公共性や普遍性を帯びています。

★しかし、それだけではないのです。そこらへんは、今後話し合っていくテーマだなと感じたわけです。

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